ついに松坂大輔が1軍のマウンドに返ってくる。
既に優勝も決まった消化試合だが、工藤監督は松坂の経験と勢いを買ってCS要因のためのテストをするつもりかもしれない。
もし松坂大輔がCSの戦力になるのなら、ソフトバンクにとっては心強い存在になるだろう。
松坂大輔
メジャーから日本復帰後
松坂大輔のメジャーリーガーとしての後半は、思うようなピッチングはできなかった。
トミー・ジョン手術の影響からか、ピッチングフォームを崩し、以前のような快速球は鳴りを潜めてしまった。
しかしそんな松坂大輔をソフトバンクは高評価。
3年12億円という破格の契約で松坂はソフトバンクと合意した。
ポスティングシステムでメジャーへ移籍したんだから、日本球界へ戻る時は西武ライオンズに戻るべきではないか?
という声も聞かれたが、どうやら西武からはオファーが無かったらしい。
そして昨年ソフトバンクへ移籍したが、1軍での登板はなかった松坂。
今年こそと期待されたが、2軍戦でも打ち込まれるなど本来の姿を取り戻すこと無く、2年目も終わりかけていた。
だが最後の最後に工藤監督は松坂にチャンスを与えた。
消化試合に松坂に期待している事は一体何なのだろうか?
シーズン終盤
正直ソフトバンクファンからすれば、なぜ今さら?という気持ちもあるのではないだろうか?
この二年間一度も一軍登板なし。二軍でも結果が出ているわけではない。
先発投手も15勝を上げた和田が間に合わない可能性が出てきたが、だからと言って松坂を先発に回すほど人材難ではない。
なぜこの時期に松坂が必要だったのか?
圧倒的リードをひっくり返し、屈辱的な逆転優勝を許してしまったソフトバンク。
監督だけでなくコーチ、選手、スタッフの情けないという気持ちは相当大きいだろう。
このままの気持ちでクライマックスシリーズへ進んだって、ファーストステージすら怪しくなってしまう。
そこに何かの起爆剤。刺激になる存在を与えたかったのかもしれない。
それが松坂大輔なんだろうか?
かつて甲子園の大スターから、プロ入り一年目で最多勝を獲得、メジャー移籍後もワールドシリーズ制覇に貢献、さらにWBC2回連続MVPを獲得するなど、順風満帆すぎるほどの野球人生を歩んできた松坂大輔。
しかしここ数年、平成の怪物はもがき苦しんでいる。
そんな苦しみながらもなんとか最後の最後1軍に合流するまで調整してきた、松坂の男意気をソフトバンクナインに見せつけたいのかもしれない。
ハッキリ言って、今シーズン松坂を戦力とは期待していないだろう。
ただ松坂大輔のオーラだけはまだ錆びついていない。
その怪物にしか出せないオーラがどのような影響を与えるか、消化試合の最終戦に1つの興味が残った。