広島との首位攻防戦は、エース菅野がまさかの左足血豆が潰れて途中交代。
となれば巨人お得意の継投劇場。
年を追うごとに移り変わる中継ぎ陣の中で、一人どっかと居座り変わらない男がいる。
そうやっぱり今も昔も困ったときは山口鉄也しかいないのだ。
育成の星
元祖育成の星
選手枠の上限を撤廃するために作られた育成制度。
その初年度に育成ドラフト1位として巨人に入団したのが山口鉄也。
育成1位と聞けば聞こえはイイかもしれないが、通常ドラフトは6位まで指名するのでハッキリ言えばそれ以下の選手。
しかも育成契約のため、支配下登録されるためにはそこから結果を出さなきゃいけない。
なのでドラ1と言ったって純正ドラ1とは月とスッポン。
純正ドラ1の上原浩治が雑草魂なら育成ドラ1は枯れ葉くらいのものだろうか?
んがしかし、そこから最初にスターダムに伸し上がったのはぐっさんこと山口鉄也。
当時高齢化が進んでいた巨人の中継ぎ陣に、新風を巻き起こした育成上がりの山口鉄也。
その後、越智と並んで巨人のブルペンを支え続け、風神雷神の異名を授かるくらいの存在にまで成長した。
そして5回とか6回で意気が上がりハーハー言ってる先発陣に文句一つ言わず、毎年毎年投げ続け60試合以上登板記録はついに8年まで積み上がっていった。
山口の特徴
ぐっさんの凄いところは右も左も関係なく抑えてしまうところ。
左バッターにはシュートと外のスライダー、右バッターにはチェンジアップを有効に使えるので、どんな場面でも起用できる。
特にぐっさんの真骨頂といえば、昨日のようにランナーをおいたシチュエーションでの驚異的な安定感。
先発や頼りない中継ぎが、フォアボールを積み重ねランナーを溜めてしまっても、ぐっさんは涼しい顔して切り抜けてしまう。
ぐっさんがいなければ、第二期原政権の黄金期も作ることが出来なかっただろう。
とはいえ、そんなぐっさんの驚異的安定感もここ数年陰りを見せ始めている。
一時は70試合以上投げて防御率0点台と天文学的な数字を残したが、今年の防御率は5.85。
そりゃ毎年60試合以上投げ続けているんだから疲れも出てくるだろう。
でもここから先、夏を過ぎてどうしても負けられない試合が増えてくる。
となれば困ったときは、どんなキツイシーンも経験しているぐっさんの経験値が活きてくるはずだ。
打撃陣同様全くもって「一新」出来ない巨人の投手陣。
やっぱりまだまだ山口離れするまでには時間がかかりそうだ。