恐るべき進化を遂げる内川聖一は侍ジャパンの救世主になれるのか?


侍ジャパンの強化試合のオープニングマッチとなったソフトバンク戦。

中田に代わり途中交代した内川聖一が一塁塁上で交錯し、タンカで運ばれる事態となった。

世界大会での実績も豊富なベテランがケガで離脱か?と一瞬ヒヤリとさせられたが、大事に至ることは無かったようだ。

キャッチャー小林からの送球を落球した内川。あの時一体何が起こっていたのだろうか?

内川聖一の進化

なぜ内川は驚異的な成績を残せるのか?

右打者としては日本人最高のヒットマンと呼ばれるほどの地位を確立した内川。

2000年のドラフト1位で入団した内川だが、順風満帆というわけではなかった。

1軍に定着したのは入団4年目。

徐々に出場機会を増やしていき、急遽ブレイクしたのは2008年シーズン。

開幕から驚異的なペースで打ちまくり、最終的に打率378。189安打と右打者としてはローズの記録を抜きセ・リーグ記録を達成するほどの大ブレイク。

それからはほぼ毎年3割以上の打率を残し、2011年にはセパ両リーグで首位打者を獲得した。

なぜ内川はこんなにも打てるようになったのだろうか?

かつて中日ドラゴンズで投手として活躍し、その後俳優や司会者として芸能界で成功を収めている板東英二は内川の進化をこう語る。

内川は低めのボール球を振らないようにするためにアゴが進化したんだと。

そうだったのか。あの内川最大のチャームポイントとなっている大きなアゴは低めのボール球に手を出さないようにするための身体的な進化だったのか。

確かにそれなら説明がつく。

入団当初の写真と比べると若干ではあるが、アゴの面積は大きくなっているようだ。

打撃の技術力向上に加え、身体的な進化が内川の活躍を支えているのだろう。

そうか、そうだったのか。

先日のソフトバンクとの強化試合。

ソフトバンクの斐紹の送りバントは三塁側の絶妙な位置に転がった。

キャッチャーの小林誠司は、処理に焦ったのか、一塁への送球はワンバウンドすれすれの低い位置に行ってしまった。

低めのボール・・・そう内川聖一にとっては最も処理しづらいゾーンだったのだ。

そんなゾーンに送球してしまったのは、明らかに小林のミス。内川を攻める訳には行かない。

何はともあれ、一瞬ヒヤリとしたが内川の身に何も無くて一安心だ。

第2回WBCでは、決してホームランバッターではなかった内川が、貴重なホームランを放ちチームを優勝に導いた。

第3回WBCでは、痛恨のダブルスチール失敗で大きなチャンスを潰してしまった。

酸いも甘いも経験している日本最強のヒットマン。この男の力が無ければ難敵揃いの第4回WBCで頂点に立つことは出来ないだろう。