まだスピードガンの無かった昭和の時代。
剛球王として名を馳せた幾多のプロ野球選手がいる。
400勝投手の金田正一、神様仏様稲尾様と呼ばれた稲尾和久、史上最速投手と呼ばれる山口高志、甲子園を沸騰させた怪物江川卓。
果たして彼らは現代のプロ野球選手、大谷翔平やダルビッシュ有よりも速い球を投げていたのだろうか?
最速王は誰だ
日本最速
日本最速の165キロをマークしたのは言わずと知れた大谷翔平。
しかし逸話では山口高志のストレートや高校時代の江川卓のストレートは160キロ、いや170キロ近く出てたのでは?と言われることがある。
でもね、ンなこたぁ無いよ。
確かに昔のVTRを見ると伸び上がるようなストレートは球速以上の速さを感じる。
だが昔の豪腕投手が160キロを記録していたとは考えにくい。
その理由とは?
筋力トレーニング
今と昔では筋トレの方法は天と地ほど違っている。
一昔前は投手は走り込め!と呼ばれマラソンランナーのように走らされていた時代があったが、走り込んだからといって効率よく筋力を鍛えられる訳ではない。
ダルビッシュが実践しているように、ピッチングの能力を高めるために効率的なトレーニングを積めば球速は間違いなくついてくる。
当時のプロ野球選手は、確かに上背はあるが筋骨隆々という訳ではない。
逆の昭和の時代の選手達が筋トレを本格的にやっていたらもっと球速は上がったはずだ。
オフの過ごし方
プロ野球選手のオフと言えばゴルフと麻雀と温泉。それが昭和スタイル。
日本シリーズまで進出したチームでも、11月初旬にはシーズンが終わり、その後年明けの自主トレまではとにかく遊んで過ごす。
かつて巨人時代の上原浩治が年内に自主トレを開始したところ、江川卓は真っ向から否定した。
長いシーズンを乗り切るためにも短いオフは遊んでおいた方がいい。それも一理ある。
だが今の選手達はオフでもトレーニングは欠かさず、常に自分をストイックに追い込んでいる。
わずか2ヶ月程度だが、遊んで過ごしていた選手達がずっと鍛えている選手に勝てるわけがない。
盛っている
金田も江川も相当速かったのはわかるが、もはや伝説になり過ぎてみんな盛りすぎだ。
江川のボールはホームベース手前で失速することなく浮き上がってきたとか、金田のカーブは2階から落ちてきたとか。
そこまでいけば魔球のレベル。
過去の伝説は少なからず盛られるものだが、昭和の選手達は相当大盛りに評価されている。
まぁ伝説の野球選手なんだからちょっとくらい盛っておいたほうが話も盛り上がるからいいんだけどね。
まぁ以上の理由から、今の選手のほうが確実にスピードも上がり、打者の飛距離も伸びているはずだ。
これだけはまず間違いないだろう。