久しぶりにストーブリーグの主役となった巨人。
史上初のFA選手3本まとめ釣りに成功し、外国人補強も着々と進む。既に戦力は、安売りスーパーで大量買いしてきた家庭の冷蔵庫のようにパンパンに溢れかえっている。
こりゃ来季はぶっち切りの優勝だろ?!とみんな一気にハードルを上げてきたが、そんなに事は簡単じゃないよ。
来季が始まる前から最初に言い訳しておくけど、ぶっち切りどころかそう簡単には優勝できないだろう。
巨人の優勝が難しい2つの理由
貧打は解消されるのか?
大型補強と言っているが、ここ数年一向に改善されないのが貧打。
2015年貧打に苦しむ当時の監督原辰徳は、自身の名将ぶりに酔いしれ日替わりの猫の目打線を組み、なんとか2位に踏みとどまった。
貧打の解消が期待された今シーズン、新たに監督に就任した高橋由伸は、原氏とは一点じっと我慢の打線を貫いた。
結果チーム打率は243から251へ、本塁打数は98本から128本へと多少の改善は見られたが、優勝した広島カープの打率272、本塁打153本からは大きく引き離されている。
でも今年は大補強したから改善されるんじゃね?と思った人は来季予想される打線を見て欲しい。
1番 陽岱鋼 センター
2番 長野久義 ライト
3番 坂本勇人 ショート
4番 阿部慎之助 ファースト
5番 村田修一 サード
6番 ギャレット レフト
7番 クルーズ セカンド
8番 小林誠司 キャッチャー
う~~ん、陽岱鋼しか変わってないじゃん!!
セカンドにクルーズを使うのなら顔ぶれはほとんど変わらない。
マギーを使えば阿部・村田の出番はなくなる。レフトをギャレットから岡本に代えたとしてもどのくらい変わるか。
もちろん今季のように阿部が出遅れ、ギャレットの調子が上がらないというケースが訪れればバックアップは充実しているのだが、いきなりチーム打率が2分も3分も上がると思うのは早計だろう。
広島カープとの差
今季ぶっち切りで優勝した広島カープ。2位巨人との差は実に17.5ゲーム。
この差が補強で全て埋まったか?となると疑問が残る。
前述したように広島カープのチーム打率、チーム本塁打数、さらにチーム盗塁数もセ・リーグでダントツ。
広島は男気黒田が抜けたが、それ以外は戦力ダウンは見られない。
むしろ今年経験を積んだ神ってる男鈴木誠也がさらに上積みを見せてくれば、来年も驚異的な打線になることは間違いない。
投手陣は黒田の穴さえ埋まってしまえば、来年も安泰。順当に行けば連覇も狙える戦力だ。
とはいえ昨年優勝したヤクルトスワローズが急転直下で5位に沈んだように、今のセ・リーグで連覇は並大抵ではない。
日本シリーズの悔しさがバネになるのか?連覇のプレッシャーに押し潰されるのかはわからない。ただ巨人が優勝する上で厄介な相手なのは間違いない。
いくら戦力を補強しても勝たなければ意味がない。むしろそれがプレッシャーにならなければ良いが。。