広島カープ2003年日本シリーズ阪神対ダイエーの内弁慶の再現なるか


2016年日本シリーズ第3戦は北海道日本ハムファイターズが劇的なサヨナラ満塁ホームランで勝利。

2連敗スタートから地元北海道で王手をかけた。

日替わりでスターが誕生する短期決戦では最高の形になっている日本ハム。この勢いを広島カープは変えることが出来るのか?

内弁慶シリーズ

2003年の日本シリーズ

2016年日本シリーズは、広島カープが先手を取り2連勝。

場所を北海道に移し、地元に帰った日本ハムが3連勝。

お互い地元でしか勝っていない形になったが、こんな展開以前にあったよなぁ?と振り返ると2003年の日本シリーズがまさにこの展開。

この年は阪神タイガース対福岡ダイエーホークスの対戦となった日本シリーズ。

阪神の監督は星野仙一、ダイエーの監督は王貞治。現役時代に火花をちらしたライバル対決。

まずダイエーが地元福岡で先手を取り、2戦目は圧勝。このままダイエーが押し切るか?と思ったが地元甲子園で虎が噛み付く。

怒涛の3連勝で一気に王手。しかし福岡に帰るとまたもやダイエーが盛り返し、そのまま押し切った。

ダイエーが地元福岡で4勝、阪神が地元甲子園で3勝という、お互いホームでしか勝てない「内弁慶シリーズ」となった。

内弁慶のキーマン

内弁慶シリーズのキーマンになったのは、MVPを獲得した現巨人の杉内俊哉。

この年のダイエーの絶対的エースは、20勝を上げた斉藤和巳だが、阪神は甲子園で見事に攻略。

切り札を失ったと思われたダイエーだが、このシリーズの切り札は杉内俊哉の方だった。

第2戦の快投に続き第6戦でもキッチリと猛虎打線を封じ込め日本シリーズの流れをキッチリと奪い返した。

そして今年の日本シリーズも正に同じ形になっている。

今年の広島のエースは沢村賞を獲得したジョンソン。

広島の切り札的存在だが、第5戦で攻略されはしなかったが勝つことは出来なかった。

しかし広島にはもう一枚のカードが残っている。野村祐輔だ。

野村祐輔は、小さく動くカットボールを中心に日本ハム打線に的を絞らせず、見事なピッチングを見せてくれた。

あのピッチングが再現できれば、2003年の杉内的存在になってくれるかもしれない。

ジョーカー

しかし日本ハムには、最大のジョーカーが残っている。

そう大谷翔平。

初戦では広島の足技にも苦しみ3失点と敗戦投手になってしまったが、満を持して6戦目先発してくるだろう。

第6戦は指名打者のないセ・リーグ方式だが、二刀流の大谷翔平にとっては逆に有難いシチュエーション。

投げて打ってはシーズン中からやっていることだから、日本ハムにとっては願ったり叶ったり。

広島が内弁慶シリーズを再現させるためには、このジョーカーをもう一度粉砕しなければイケない。

いずれにしろ注目の第6戦。結果はいかに。