プロ野球界が新人を発掘するドラフト会議に湧く中、一つの訃報が舞い込んだ。
神戸製鋼を7連覇に導いたラグビー界の至宝平尾誠二が亡くなられた。享年53歳という若さ。
今年は元横綱千代の富士も61歳という若さで他界されてしまったが、大物が若くして亡くなってしまう年なのだろうか?
平尾誠二
ラグビー
ラグビーは根強いファンを持つ日本でも人気のスポーツだが、残念ながら一般の方々が普段見る機会は少ない。
昨年ワールドカップで大躍進を果たし、一躍スターダムに登り詰めた五郎丸がいるが、それまではラグビーも暗黒の時代だったといえるだろう。
そんな五郎丸が出現する前、ラグビー界のスーパースターだったのが平尾誠二。
校内暴力が蔓延し、荒廃仕切ったある高校が、一人の熱血教師の指導により蘇り、ラグビー部が全国制覇を達成するという昭和のサクセスストーリードラマ「スクール☆ウォーズ」をご存知だろうか?
主役の熱血泣き虫教師は山下真司、生徒役に松村雄基や地味に梅宮辰夫や和田アキ子も出演していた、昭和の名作ドラマ。
ドラマ内ではその高校は川浜高校という名称だったが、実はこのドラマ実話を元にしたフィクションで、その元となった高校が平尾が在籍していた伏見工業高校。
平尾は伏見工業高校で前項制覇を果たし、そのまま大学、社会人と自身の所属するチームを次々と日本一に導いた。
2人、3人と次々と華麗に交わしていく平尾のステップは、見ているだけでも爽快で、平尾にボールが渡るだけでワクワクさせてくれた。こんな選手は二度と現れないのではないか?
平尾を蝕んだ病
そんな平尾も残念ながら病には勝てなかった。ここ数年はずっと体調を崩し闘病生活を送っていたらしい。
平尾の死を即座に受け入れることが出来ず、各社の新聞などに目を通してみたが、今のところ平尾を死に追いやった正確な病名は伝わっていない。
ただ53歳という若さを考えれば、千代の富士を死に至らしめた病気と同じような病気だったのかもしれない。
あれだけの鋼の肉体を持った選手でも、50代という若さで亡くなってしまう。病気というのはかくも残酷で悲しいものなのだろうか。
日本ラグビー
日本のラグビーは、今強烈な追い風に乗っている。
ワールドカップで決勝進出を狙えるようなチームになり、五郎丸は連日コマーシャルに出演し、世界へ羽ばたいていった。
数年前のラグビー界から考えれば信じられないほどの進化と言えるだろう。
そんなラグビー界の基礎を築いたのは、間違いない無く平尾誠二。
平尾の存在がなかったら、日本のラグビーはまだまだ世界で戦えるレベルには到達してなかったはずだ。
ラグビー界はそんな貴重な存在を失ってしまった事になる。
日本中に感動をもたらしてくれたステップはもう二度と見ることは出来ないが、平尾の華麗なプレイの一部始終は脳裏に焼き付いて消えることはない。
感動をありがとう。ラグビー界の至宝に安らかな眠りを。
※家族のコメントが発表され平尾さんの病気は胆管細胞がんだったようです。ご冥福をお祈りします。
※2016年10月26日追記