韓国リーグの三星ライオンズの李承ヨプが日韓通算2000本安打を達成したそうです。
日米通算での記録は何人かいますが、日韓で通算2000本安打を達成した選手は恐らく李承ヨプくらいなんじゃないでしょうか?
ってゆーか・・・李承ヨプってまだプロ野球選手だったんだ。とちょっと意外に感じてしまった。
李承ヨプ
韓国のスーパースター
李承ヨプは言わずと知れた韓国のスーパースター。
日本にアジアの大砲として李承ヨプの名前が知れ渡ったのは、王貞治が持つシーズン最多ホームラン55本を抜く選手が韓国にいると知った時だった。
李承ヨプは、誰もが抜けなかった王の記録をあっさりと抜き去り56本塁打という記録を残し、鳴り物入りで日本球界にやってきた。
しかし韓国球界のスーパースターは、日本投手の縦の変化に全くついていくことが出来なかった。
インコースのストレート、ストライクからボールになる変化球に対応することが出来ず、初年度は苦しい1年を送った。
翌年は自分の立ち位置を見つけたのか、主軸ではなく脇役という安住の地を見つけ、ロッテの日本一に貢献した。
そして翌年巨人に移籍。そこからアジアの大砲の悪夢が始まる。
巨人移籍初年度は、原監督から4番を任され、これまでの鬱憤を晴らすような活躍を見せた。
打率323、ホームラン41本、打点108と日本球界でのキャリアハイを記録。
ついにアジアの大砲が日本でも覚醒か?と思われたが、活躍したのはその年だけだった。
その後は、見るも無残な成績が続き、やがて日本球界を離れ母国へと帰っていった。
韓国復帰後
韓国復帰後は、日本での不振がウソのように活躍し、ほぼ毎年3割以上の打率を誇っている。
よほど韓国の水が合うのか?日本野球に馴染めなかったのか?
今年も好調をキープし、ついに日韓通算2000本安打達成に至った。
今年40歳になるがまだまだ現役バリバリなのである。
そんな李承ヨプが日本球界時代の感想を語っていたが、何よりもアジアの大砲として期待されてきたプレッシャーが半端無かったそうだ。
特に巨人の4番というプレッシャーは重すぎるほど重く、一時は逃げ出したくなるほどの重圧だったらしい。
そりゃそうだ。
李承ヨプは、バレンティンやエルドレッドとは違う、お隣の国の同じアジアの人間だ。
ずば抜けた体格でもなく、ずば抜けた筋力がある訳でもなく、ずば抜けたスピードがある訳でもない。
それなのに日本に来た途端、彼は外国人助っ人としての扱いになってしまう。
外国人助っ人でさらに巨人の4番という期待はいくらなんでも重すぎたのだろう。
今李承ヨプは、韓国球界で伸び伸びとプレイしているようだ。
ダイバーシティなんて言葉が聞かれる昨今、そろそろ日本の外国人枠というのも見直す時期が着ているのかもしれない。
なんでもかんでも日本国籍意外は外国人という扱いにせず、韓国や中国、台湾からの選手は、一定の要件を満たせば日本人扱いしてもイイのではないだろうか?
李承ヨプは、日本野球の歪んだ仕組みの被害者だったのかもしれない。