巨人阿部慎之助が捕手を諦めて目指すべき頂点


阪神との16回戦は、忘れた時のギャレットの豪快な3ランで勝利した。

その3ランを呼んだのは、阿部慎之助のつなぎのバッティング。

あえて4番ではなく5番という位置で奮闘する阿部慎之助が目指すべき頂はどこなのだろうか?

阿部慎之助の頂点

キャッチャーへの未練

今年阿部のキャッチャーへの再コンバートを決意した由伸監督。

貧打に悩んだ巨人の打撃力を向上させるためには、この選択肢が最善なのだろう。

阿部がキャッチャーに収まってくれれば、ファーストに外国人や守備に不安のある選手を起用できる。

しかし阿部がキャッチャーをやらないとなると、逆に選択肢はファーストしか無くなってしまう。

つまりファーストしか守れないような打撃力のある選手を下げざるをえない。

DH制のないセ・リーグの野球では、打てるキャッチャーがチーム力を上げる最高の選択なのだが、残念ながら打てて守れるキャッチャーは巨人にはいない。

それほど打てるキャッチャーを育てるのって大変だということだ。

今後の阿部慎之助は?

今年こそキャッチャー復帰を目指して自主トレからキャンプとスローペースでじっくり調整してきたが、開幕に間に合わず計画は水泡に帰してしまった。

ここまで入念に準備をしてもキャッチャー復帰は出来なかったのだから、今後も阿部がキャッチャーをやることは無いのだろう。

それくらいキャッチャーは重労働だし、長く続けるのが難しい。

そして阿部の最大のウィークポイントは走れないこと。

阿部がツーベースを打ったとして、次の打者がシングルヒットを打ってもホームには帰れない。

野球盤的存在なのだ。

さらに気になるのが長打力。

全盛期は狭い東京ドームを味方につけ、面白いようにホームランを積み重ねていた阿部も、ここ数年ホームランの数は激減している。

以前のように思うった通りに打球が上がらず、首を傾げるケースも多くなっている。

そんなキャッチャーも出来ない、走れない、長打力も無くなってきている阿部が巨人で目指すべき頂点は、究極のスプレーヒッター、そう張本勲なんじゃないだろうか?

昨年のクライマックスシリーズ、16打数11安打、打率6割8分8厘と打ちまくったが、ホームランはゼロ。

走れない阿部が単打を重ねても点取れないじゃないか?と思うかもしれないが、そんなことはない。

単打でも打点は稼げるし、たまには後ろが長打で返してくれる。

勝負どころになれば巨人が誇る最強の代走の切り札鈴木尚広がいる。

ヒットでも十分貢献できるはずだ。

打てば安打製造機、守っても安打製造機と呼ばれた張本こそ、今の阿部が目指すべき頂点なのではないだろうか。