北海道日本ハムファイターズからFA宣言をしていた陽岱鋼の巨人移籍が正式に決まった。
契約額は5年15億円超とも言われる大型契約。
かつての片岡、広沢、清原に近づく契約となったが、陽岱鋼は金額に見合った活躍をすることが出来るのだろうか?
陽岱鋼は輝けるのか?
ウィークポイント
そもそも補強というのはその言葉通りのものでなければならない。
築年数が古いビルが耐震基準を満たしていないから、耐震補強をするとか。
古い橋脚が崩れてきたから、補強して強くするとか。
弱ってきた部分を強くするために補強するもの。
だがかつての巨人は補強という言葉を勘違いしていた。
FA宣言した大物やフリーになった外国人を片っ端から獲りまくり、気付いた時には大物だらけの椅子取り合戦。
サッカーで言えば、各国代表クラスのゴールキーパーばかりを集めて来たような状態だった。
試合に出られるゴールキーパーは1人だけ。仕方ないからディフェンダーで使ったところで宝の持ち腐れ。
だから順番で試合に出すしか無い。タマにしか出ないゴールキーパーは試合勘が鈍り本来の力が発揮でない。それがFAだと思っていた。
だがしかし読売ジャイアンツは成長した。
今シーズンのFA、外国人補強はドンピシャのウィークポイント補強。
特に苦しんだのがセンターの定位置。
立岡、大田、橋本、亀井、重信が日替わりで務め、みんながみんな中途半端な成績で終わっていた。
そこに絶対的本命陽岱鋼がドカッと座ってくれればこれほど有り難い事はない。
機動力のない長野を下位打線に下げれば、1番センター陽岱鋼は不動のスターティングメンバーになるはずだ。
かつての大物との比較
もちろん不安要素は少なくない。
FAで移籍してくる時、みんないいとこばかりを見ようとする。
片岡が移籍した時は、盗塁王を獲得した強打のセカンドというイメージだったが、FA移籍前の3年間は低迷していた。
そんな状態からいきなりキャリアハイの成績を求められても難しい。
清原にしてもキャリアで3割をマークしたのは2度だけ。
それでも巨人ファンは最低でも3割35本以上のホームランという高いハードルを設定してしまう。
陽岱鋼にも過度な期待は禁物だ。
守備面はもはや言うこと無いほどの名手なので問題ないだろう。
課題はバッティングと機動力。
陽のバッティングの特徴は豪快さ。確実性は二の次。なのでブンブン振り回してアッサリと三振するシーンは最初からインプットしておこう。
機動力にしても今シーズンの盗塁数はわずかに5。
盗塁王を獲った時の輝きはない。ここも割り切らなければならない。
ただスター性は抜群だ。
スラッとした長身に派手なスタイル。ここのところ地味なイメージの選手が多かった巨人に革命を起こしてくれるはず。
弱いところは目をつむり、強いところに目を向ける事が出来れば、陽岱鋼は最高の買い物だったと言える時が来るだろう。