巨人が元楽天イーグルスに所属していたケーシー・マギーを獲得したことが明らかになった。
これで今季補強した選手は、DeNA山口俊、福岡ソフトバンクホークス森福允彦、北海道日本ハムファイターズ吉川光夫と4人目になった。
着々と進む大型補強は、巨人というチームを破壊していくのか?それとも再生へのプロローグなのか?
大型補強
過去の大型補強
大型補強と言えば、何と言っても2008年シーズン。
前年日本ハムからFAで小笠原道大を獲得し優勝した巨人は、さらなる王国を築き上げるため、多少強引ともいえる補強策に出た。
ヤクルトからアレックス・ラミレス、セス・グライシンガーというエースと4番をぶっこ抜き、横浜からマーク・クルーンというクローザーを強奪した。
これによりチームはエース、4番、クローザーという弱い部分を全て補うことに成功し、チームを三連覇に導いた。
三連覇達成後2年連続で3位となった巨人は、2012年シーズン再度補強に走る。
横浜から4番の村田修一を獲得し、福岡ソフトバンクから左腕エース杉内俊哉を獲得。さらにスコット・マシソン、D・J・ホールトンと次々に外国人助っ人も獲得。
これにより再度チーム三連覇の礎を築いた。
巨人の強さは補強の歴史。これは過去の結果からも明確になっている。
補強は悪なのか?
「育成中心」この言葉が神格化され過ぎやしてないか?
奇しくも2016年シーズンは、日本一に輝いたのは北海道日本ハムファイターズ、セ・リーグをぶっち切りで制覇したのは広島カープ。
両チームとも補強は最低限のトレード程度に留め、基本的にはドラフトで獲得した自軍の選手を育てあげて強くする育成中心を打ち出しているチームだ。
この両チームが成功している事により、補強に積極的な巨人、阪神、ソフトバンク、さらに最近では楽天という球団が金満球団として批判される事もある。
だが現在のドラフト制度は、ご存知のようにクジ引き制。
各球団に均等に有力な選手が行き届くようにしているが、これではクジに勝った球団が強くなっていく。
かつてヤクルトが野村ID野球で黄金期を迎えた時期があった。
その中心となった選手達は、ドラフトで次々とクジを引き当て獲得していった選手ばかりだった。
育成もいいが、クジにハズレ有力な若手が出てこないケースは、他球団や海外からの補強でチームの土台を作り、徐々に若手の台頭を促す形の何が悪いのだろうか?
確かに大田泰示を育て上げる事は出来なかった。
今ファーストとサードを守るケーシー・マギーを獲得したら、岡本和真という金の卵を潰してしまうかもしれない。
しかしこの競争に勝つ選手を育て上げなければジャイアンツに未来はない。
数年間育成目的でチームを低迷させる、そんな余裕はないのが巨人、阪神、ソフトバンクに与えられた宿命。
補強できる年、補強しなければイケない年は、際限なく補強する。そしてじっと若手の目が出るのを待つ。これがジャイアンツスタイルだ!
育成だけではチームは強くならん!!