巨人は来季も江柄子裕樹を2軍に埋めるのか?チャンスを与えられない男


NPBアワーズ2016・ファームの表彰式が行われた。

表彰式にはファームで優勝した斎藤雅樹2軍監督も参加。

そしてその中で一際輝いたのは防御率と勝率の投手二冠に輝いた江柄子裕樹。

2軍ではローテーションの柱、2軍を優勝に導いた立役者だが、江柄子裕樹は来季も2軍のままで終わってしまうのだろうか?

江柄子裕樹

2軍のエース

今シーズン2軍で抜群の成績を残した江柄子。

登板22試合で9勝2敗、防御率2.15、勝率818、完投1、完封1。まさにエースとしての活躍を見せた。

しかし一軍での登板はたったの1試合。江柄子は納得しているのだろうか?

江柄子は、明治大学から社会人東芝を経て、2011年ドラフト6位で巨人へ入団した遅咲きの投手。

もう今年で30歳。決して若くないどころか、もう中堅からベテランの域に入る投手。

それなのにずっと2軍。

ドラフト下位の選手はなかなかチャンスを与えられないものだが、まさにその典型になってしまっている江柄子。

2011年のドラフト1位は、今や触れたくもない名前になってしまった松本竜也。

松本は結局1軍で登板することは無かったが、ドラフト2位の今村は今年打たれても打たれてもチャンスを与えられた。

この格差はどうやっても埋められないのか?

来季の巨人投手陣

来季巨人のローテーションはいきなり激戦区になる想定だ。

菅野、田口、マイコラスは確定路線。そこに北海道日本ハムファイターズから吉川が移籍してきた。

さらにDeNAから山口の獲得を目指している。これで5枠。

さらに実績抜群今年9勝と復活の狼煙を上げた内海。

クライマックスシリーズで好投を見せた大竹。

2015年ドラフト1位の桜井。そして宮國も先発転向を示唆している。

今年苦しかったローテーション事情の中、チャンスを与えられなかった江柄子がこのメンバーの中で来季チャンスを与えられるようには到底思えない。

このまま巨人は江柄子を飼い殺しにしてしまうのだろうか?本当に江柄子はそれで満足なのか?

完成度

明治大学から社会人東芝と名門を経て、さらに巨人の2軍で磨き抜いてきた投球術は非常に完成度が高い。

1軍のローテーション投手として活躍するためには、球威やコントロールはもちろん、守備力やクイックモーション、打席に立ったらバントなど総合力の高さが求められる。

江柄子は球威こそ物足りなさはあるが、2軍で示した通り、ローテーションで先発として使い続ければキッチリと勝ちに繋げられる完成度と総合力を兼ね備えている。

DeNAから移籍予定の山口や日本ハムから移籍してきた吉川が、巨人で活躍してくれるのはそれは嬉しい。

だがその分江柄子の出番が無くなってしまうのは非常に残念に感じてしまう。

もちろんそんな厚い壁を突き破らなければイケないのが実力主義の勝負の世界なのだが。。