2016年ドラフト1位、即戦力右腕の獲得に失敗した巨人は、アッサリと方向転換し、大学ナンバーワン内野手の吉川尚輝を指名した。
本職のポジションはショートだが巨人のショートには当然のことながら坂本勇人がいる。つまり吉川の使い途は固定されてないセカンドだろう。
右投げ左打ちのセカンド候補はいるのにあえての吉川。ということは巨人は既に藤村大介を戦力とは見ていないのだろうか?
藤村大介
高校生ドラフト1位
藤村大介は、高校生と大学生を分けてドラフトしていた(わずか3年だが)時代の高校生ドラフト1位。現ヤクルトの佐藤由規のハズレ1位という当たりは今年の吉川とかぶる部分かもしれない。
身長171cmの小柄な内野手。
仁志という名セカンドがいなくなり、正二塁手を固定できなかった巨人には当時必要なピースだった。
そんな藤村はプロ入り4年目の2011年に輝きを見せる。自慢の快足を活かし盗塁28を記録し盗塁王を獲得。
これで長く続いた巨人の二塁手戦国時代も終わり、藤村王国が誕生するか?と思われたが、その王国はアトランティスのように儚く消えてしまった。
あれからもう5年の歳月が流れるが、藤村大介が1軍に定着することは無かった。そして来年藤村はプロ入り10年目の節目を迎える。
藤村大介の生きる道は?
来季巨人のセカンドはまさに群雄割拠の戦国時代を迎える。
ルイス・クルーズ、片岡、山本、辻、吉川そして藤村。
長打力のある助っ人外国人。
スピードもあり長打力もあるイケメンFA戦士。
若き慶応ボーイ。
左打ちの豪快な打力。
華麗で広い守備範囲を武器にするルーキー。
このメンバーから藤村がレギュラーを勝ち取るには、相当な特徴が必要になる。
走力だけなら片岡も吉川も負けていないだろう。
守備力だけならクルーズも吉川もいる。
打力なら辻は負けることはない。
残念ながら今の藤村大介にはコレだ!という大きな特徴がない。だから起用されないのだ。
レジェンドの後釜
しかし今年巨人から一際大きな存在が欠けてしまった。
そう、走塁のスペシャリスト鈴木尚広が引退してしまったのだ。
ゲームの終盤に出てきて、ノーヒットでも1点をもぎ取ることが出来る、正真正銘の切り札。
もしかしたら、かつてファミスタのピノと呼ばれた藤村大介ならこの偉大なるレジェンドの後釜を任せられんじゃないだろうか?
今季から外野にも挑戦しているようだが、外野なら重信とキャラが被ってしまう。
内野もライバルだらけ。
それならば、藤村大介がプロとして生きる道を、あの偉大なるランナーに照準を合わせて見たらどうだろうか?
走力なら絶対に負けない。盗塁だけでもプロで食うことは出来る。藤村大介がどんな決断をするのか?来季は本気のサバイバルレースになるだろう。