クライマックスシリーズファイナル第3戦は土壇場におこまれたソフトバンクが見事な逆転劇で試合をひっくり返した。
試合を決めたのは昨夜大谷翔平にメッタメタに抑えられネガティブ発言も飛び出した柳田悠岐。
去年のトリプルスリーの呪縛に苦しむ柳田は、これからシリーズ男になることが出来るのか?
短期決戦
シリーズ男
短期決戦のシリーズでは、調子の悪い選手の復調をまっている時間はない。
特に1勝のアドバンテージがあるクライマックスシリーズファイナルでは、常に負けたら終わりくらいの感覚で挑まないと気がつけばシリーズは終わってしまっている。
そのため、短期決戦の期間だけ調子の良いシリーズ男が何人いるか?が勝負の鍵を握る。
かつてワールドシリーズで日本人初のMVPを獲得した松井秀喜は、まさにその年のシリーズ男。
13打数8安打3本塁打8打点で打率は脅威の615。
こんな選手が一人出てくるだけで短期決戦は乗り越えられてしまうもの。
逆に一人調子が悪い選手がいたら、思い切って打順はいじってしまった方がイイ。
かつてソフトバンクの松中は、クライマックスシリーズで沈黙し、敗戦の責任を一人で負わされたことがあった。
今年のセ・リーグのクライマックスシリーズでは、DeNAに相性がイイはずのギャレットがノーヒットと完全なブレーキになってしまい巨人は勢いに乗ることが出来なかった。
シーズン優勝を果たし上り調子の北海道日本ハムファイターズを捲くるには、柳田の爆発が不可欠だろう。
トリプルスリーの呪縛
柳田にとって今年は不本意な年だったのだろうか?
昨年山田哲人と並び史上初の同一年で二人のトリプルスリーを達成。
流行語になるほどの話題になったが、特筆すべきは柳田の数字。
打率363でホームラン34本。
あれだけのフルスイングをしていれば長打力があるのはわかる。その分三振も多くなりそうだなと誰しも思うだろう。
その通り柳田はフルスイングする分三振も多い。昨年の三振の数は100を超え、今年も故障がなければ100超えペース。
普通三振の多いバッターは打率は低迷するものだが、柳田は100個の三振を喫しながら首里打者を獲得した脅威の男なのだ。
しかし、今年はすべての部門において成績を落としている。
2年連続トリプルスリーを達成した山田哲人と何かといっては比較されてしまった影響なのか?自分としては納得できないシーズンだったのかもしれない。
その思いが昨夜大谷翔平に抑えられ、「俺じゃ打てない」というネガティブ発言に繋がったのかもしれない。
だがギータの能力はみんな知っている。今年不完全燃焼とは言え、キッチリと打率3割を超えているではないか。
ネガティブな思考は捨て、このシリーズで爆発してくれることをソフトバンクファンは願っているだろう。
あの豪快なフルスイングは自信満々のギータだからこそ出来るもの。ネガティブな発言なんてもう聞きたくない。