西武ライオンズ監督は辻発彦地味な選択で黄金時代に戻れるか


西武ライオンズ監督は、いろんな名前が上がったが、結局黄金時代のレオ戦士辻発彦で決定した。

秋山氏の西武復帰ではなく、潮崎2軍監督の昇進人事ではなく、最後にたどり着いたのは辻発彦。

申し訳ないがどうしても地味な印象が拭えない辻に西武の再建を任せることは出来るのだろうか?

辻発彦

名セカンド

セカンドの名手と呼ばれる選手は数多くいるが、辻は間違いなくその中でも一級品だった。

広い守備範囲と堅実な守備は球界随一。

当時ショート石毛との二遊間を抜くことは出来ないんじゃないかと思われるほど鉄壁だった。

コンパクトなバッティングスタイルのため長打はそれ程期待できないが、毎年3割近い数字を記録。

1993年には首位打者を獲得するほど打撃面での能力も優れていた。

そんな辻を代表するプレイと言えば、あの巨人との日本シリーズでの走塁。

クロマティの緩慢プレイのスキをつき、センター前ヒットで一塁からホームへ一挙に生還。

竸っていた試合をあっという間に西武ペースに引き込んでしまったプレイは今も伝説になっている。

そして晩年辻は西武を自由契約となりヤクルトへ移籍。

そこで野村イズムを叩き込み、指導者の道へと歩んでいく。

西武黄金時代

1980年~1995年くらいまで続いた西武黄金時代。

西武は1980~2000年の20年間の間にリーグ優勝なんと13回。日本一は8回。

特に1985年から1994年の間の西武の強さは際立ち、4連覇の後3位を一度挟んで5連覇。

もう毎年日本シリーズは、西武球場で行われていたため、ここ数年日本シリーズが他の球場で開催されていると違和感を感じるほどの強さだった。

辻が西武に在籍していたのは、1984~1995年。まさに西武の超黄金時代を支えてきた人材だ。

しかし、2000年に入ってからはかつての常勝西武の姿ではなくなってしまった。

特にここ数年の低迷は悲しくなるほど深刻だ。

3年連続Bクラスとなり、浮上の糸口が見えてこない。

こんなチームを刷新するには、相当なインパクトの有る監督が必要なんじゃないだろうか?

確かに辻の選手としての実績は素晴らしいし、ヤクルト、中日でのコーチ経験もある。

広岡監督の教え、森監督の戦略、野村監督のID野球、常勝中日を作り上げた落合イズムの継承。

日本のプロ野球界を席巻した名監督の下で学んでいる頭脳もあるだろう。

だが、ファンを惹きつけるような、何かやってくれるんじゃないか?というようなパワーを感じることが出来ない。

しかしもしかしたら監督なんてそれでいいのかもしれないし、本当の名監督は選手の影に隠れなければイケないのかもしれない。

中畑清時代のDeNAのように監督だけが目立っていたのではチームは強くならない。

辻監督はもしかしたらとてつもない名監督になるのかもしれない・・・が求められる姿は常勝西武。

さすがにあの頃にはもう戻れないだろうが、ファンからすればもう一度日本シリーズを西武ドームに引き戻して欲しいところだろう。