なぜ巨人は広島鈴木と勝負したのか?タイトル狙いの敬遠合戦


巨人の2位が決まり、完全に消化試合と化した9/29の広島戦。

注目は巨人坂本と広島鈴木の首位打者争い。

当然現在トップの坂本はベンチスタート。広島鈴木は勝負してもらうのを期待し打つしか無い。

1打席目はフォアボール。これはこのまま全打席敬遠か?と思われた2打席目。巨人田口は真っ向勝負を挑んだ。

タイトル狙いの敬遠合戦

真っ向勝負

2打席目田口は見事に鈴木を押さえ込むが、3打席目鈴木は田口の真っ向勝負を返り討ち。

レフトへのヒットを放ち、それを引き金にエルドレッドの連続2ランを産んだ。

この勝負はベンチの指示なのだろうか?

もう順位の決まった消化試合、当然巨人ベンチの指示なのだろうが、ハッキリ言っていただけない。

昨夜の時点で鈴木の成績は460打数の155安打。打率は337。

一方の坂本は488打数168安打。打率344。

もう一桁下ると坂本の打率は0.3442。

もし昨夜全打席敬遠した場合、広島の残り試合は1試合。

鈴木は1試合にかけるしか無い。仮に5打数5安打を記録した場合、465打数160安打。

とすると打率は0.3440になるため5打数5安打でも届かない。

しかし昨夜2打数1安打だったため462打数156安打と多少打率は上がってしまった。

この状態で5打数5安打だと467打数161安打。打率0.3447で坂本をオーバーテイクすることになる。

5打数5安打なんて年に1回あるかないかの数字だが、可能性は0ではない。

この状態を招くべきだったのだろうか?

敬遠合戦

かつて中日ドラゴンズの落合監督は、シーズン終盤になると露骨に自軍の選手のタイトルを優先した。

落合自体数々のタイトルを取ってきただけに、いかに個人タイトルが大事なのか理解しているのだろう。

もし今年1毛上回れて鈴木に首位打者を取られたとしても坂本の価値は変わらない。来年また狙えばイイ。

そんな甘いものではない。

タイトルは取れる時に取っておかないと、気がつけば取れなくなってしまうのだ。

清原和博や高橋由伸を見ればわかるだろう。

あれだけの打者だからいずれタイトルを取るだろうと誰もが思っていたが、結局タイトルには縁のないまま終わってしまった。

だからこそ取れる時に確実に取りに行く。落合スタイルは評価すべきなんじゃないだろうか?

シーズン終盤の敬遠合戦は、確かにお金を払ってみているファンに失礼な行為かもしれない。

んがしかし、今年坂本が覚醒し1年間積み上げてきた実績が、最後の最後にハナの差だけかわされて首位打者を明け渡すのは絶対に許せない。

明日の試合どうなるのか?

昨夜の勝負が命取りにならないことを心から祈っている。