ソフトバンクホークスの松坂大輔が3軍戦に先発し最速147キロを計測し3回を無失点に抑えたらしい。
2軍戦でまさかの大炎上後、着実に調整を重ねていた松坂。
現在はようやく3軍で登板できるくらいまで回復したようだが、果たしてあの松坂のスピードボールは1軍で蘇るのだろうか?
怪物松坂大輔
真の怪物は?
甲子園球場は毎年いろんな怪物が登場するモンスターアイランドだが、かつて怪物の名を欲しいままにしたのが江川卓。
今年作新学院が今井達也を中心に久しぶりに夏の甲子園を制覇したが、作新学院を一躍全国区にしたのは間違いなく怪物江川。
超高校級と呼ばれた江川卓だが、残念ながら当方の世代では高校時代の江川の姿はリアルタイムで見ていない。
なので正確に比較することは出来ないが、間違いなく江川レベルだったのは松坂大輔。
PL学園との17回の延長線を投げきり、翌日の試合はさすがに先発しなかったが、右手のテーピングをビリビリと破りマウンドに上った姿は今でも忘れられない。
そしてその後の決勝戦ではノーヒットノーランしちゃうんだから、高校時代の松坂大輔は真の怪物だった。
プロ入り後
高卒でプロ入り後即戦力となった投手もそうはいない。
桑田にしても松井裕樹にしても1年目は苦しんだ。
しかし松坂大輔はプロ入り後いきなりエースの座についてしまった。
あのほとんど三振をしないイチローから3三振を奪うなど、プロの壁なんて一切関係無し。
1年目で最多勝のタイトルを獲るほど、その実力は群を抜いていた。
メジャーリーグ
しかし怪物松坂大輔の歯車はメジャーリーグで狂っていく。
メジャー移籍1年目、2年目と結果を出したが、徐々に輝きを失っていく。
伸びのある4シームと、スライダーのコンビネーションから、ツーシーム、カットボール主体のスタイルに切り替えていき、松坂らしさがどんどん無くなっていく。
そして右肘を故障しトミージョン手術。
それからはメジャーで活躍することは出来ず、去年からソフトバンクホークスへ。
日本球界へ復帰した時の投球フォームを見て、えっ?これがあの松坂大輔と感じたファンも多いのでは無いだろうか?
身体が開き、手だけで投げているような印象のフォーム。
あの体全身を使って繰り出される美しい投球フォームが見る影も無くなっていた。
もちろん全盛期の豪速球を松坂に求めるつもりはない。
しかし、理想の高い松坂が今のボールに納得できるのだろうか?
ただでさえ分厚い先発ローテーションを誇るソフトバンクホークス。
そこに割って入るほどの姿を松坂は見せることが出来るのだろうか?
さすがに今季の復帰は無いだろう。
となると松坂の復帰は来年になる。来年松坂は36才。
あの頃のような姿をなんとか取り戻し、先発ローテーションの一画を切り崩してほしい。