早稲田実業学校が夏の甲子園西東京大会予選で、八王子学園八王子に逆転で敗れ甲子園出場を逃した。
注目の清宮幸太郎は、予選トータル12打数7安打で打率583、ホームラン3本、打点8と怪物ぶりを魅せつけたが、2年連続の甲子園は夢と消えた。
清宮の夏
清宮の後を打つバッター
正直初回に清宮を敬遠で歩かせ、4番の野村大樹に2点タイムリーが出た時点で、あぁ今日も早実の勝ちだな。と思っていた。
清宮ほどの打者になれば、どうしても勝負を避けられるケースが多くなる。
しかしその後のバッターがしっかりと返すことが出来れば、早実側からすれば理想通りの展開になる。
清宮だって10割打てるわけではない。
なのにハナから勝負を諦め塁に出してくれるのであればこんな楽な展開はない。
しかも清宮が歩いた後のスーパー一年生野村大樹がいるから尚更だ。
初回から勝負を避けるようなら早実がこのまま逃げ切ってしまうだろうと思っていたが、高校野球はそれほど甘いモノではない。
早実の守備の乱れから一挙5点を失い、そのまま主導権を奪えずに終わってしまった。
プロと違い、まだ未熟な高校生は守備力に不安がある。守備の乱れから大量得点に繋がることが多いのが高校野球。
まさにその高校野球の怖さを痛感したゲームだった。
打者の怪物
高校野球の場合、バッターの怪物が一人いるのとピッチャーの怪物が一人いるのでは怪物感に違いが出てしまう。
ピッチャーの怪物が一人いると、一人でチームを甲子園まで導いてしまうこともある。
古くは作新学院の江川卓、横浜高校の松坂大輔、駒大苫小牧の田中将大など。
しかしバッターの怪物の場合は一人で甲子園まで導くのはなかなか難しい。
それは野球には敬遠という選択肢があるから。
一発勝負の高校野球の場合、勝負どころで怪物から逃げてしまえば大けがをすることは無い。
だがそれは怪物一人の場合。
今回は清宮と野村という怪物級のバッターが二人いたのだが、それでも甲子園は遠かった。
予想通りになんて決してならない。だから高校野球は面白いのだろう。