貯金30と圧倒的大差をつけて優勝へとひた走るジャイアンツ。
日替わりメンバーだったシーズン当初から、最近は6番までほぼ固定で戦えるようになってきたのは非常に大きい。
その中でもしばらく固定できなかった1、2番が安定したのは嬉しい誤算。
1番は吉川尚の成長なのでまぁ想定通りだったが、2番にはシーズン前には予想すらしていなかった選手がドッカリと席を奪い取った。
育成出身の松原聖弥だ!
松原は、育成から巨人のレギュラーというドリームを達成することはできるのだろうか?
育成からレギュラーというドリームをつかみ取って欲しいよなぁ。
井端氏が語った巨人・松原が『来年以降も活躍するため』に必要なこと(ベースボールキング)#Yahooニュースhttps://t.co/t9J2f1eLeN— ピカタロウ@副業システムエンジニア (@piccataro) October 11, 2020
松原聖弥への期待
松原聖弥という不思議な選手
シーズン前、松原には申し訳ないが全く注目していなかった(ほんとスミマセン)。
外野はセンターの丸は固定。
ライトは新外国人のパーラ。
レフトは亀井、陽、重信、そして同じく育成出身の山下に期待がかかっていた。
だがしかし、山下はシーズン前に故障を発生してしまい早々に外野争いから消えてしまった。
シーズンが始まるとライトのレギュラーとして期待していたパーラが故障などもあり思ったようなパフォーマンスが出てこない。
そこで白羽の矢が立ったのはファームで結果を出していた松原だった。
松原は甲子園の常連校、仙台育英野球部出身だったそうだが、なんと高校時代はベンチにすら入れずスタンドで太鼓をたたいて応援してたんだとかw
そんな選手が育成とはいえプロのドラフトにかかり、さらにスター軍団の巨人でレギュラーを奪うなんて・・・
こんな爽快なドラマは早々訪れない。
高校時代芽が出なくてもあきらめなければ夢はかなう。
松原にはそんな野球選手たちの希望になって欲しいモノだ。
松原の課題
正直、松原の外野の守備は半端ない!
圧倒的なスピードからくる守備範囲と鬼のような強肩。
8月27日のヤクルト戦では、あの伝説のライトゴロを演出するなど、外野守備だけなら巨人の1軍メンバーでもダントツだろう。
課題と言えばバッティング。
スタメンに定着した当初は、松原のバットから面白いように快音が聞かれたが、さすがに1軍の壁は厚く一時は打率も急降下してしまった。
だがしかし、松原が並みの選手と違うのは、下がったままで終わらなかったこと。
9月後半から巻き返しをかけ、打率も2割7分近辺まで持ち返してきた。
身体は小さいが長打力もあり、勝負強さもあり、チームバッティングもできる。
来年以降、さらに打撃のレベルを上げることが出来れば、確実にレギュラーに定着できるはずだ。
順調に行ってくれれば・・・
一発屋の残像
どうしても松原にかぶせてしまう負のイメージは、今までレギュラーに定着しそうで出来なかった数々の面々がよぎってくるからだ。
まず真っ先に浮かぶのは、育成出身で始めて新人王に松本哲也だ。
松原と同じ育成出身ながら、広角に打ち分けるシュアなバッティングで見事育成出身初の新人王というタイトルを獲得した。
これでしばらく外野の一枠は確定か?・・・と思われたが、松本が光り輝いたのはほんの一瞬だった。
通算本塁打数ゼロという数字が示すように、非力な松本は1軍の投手の球威にドンドン押されるようになってしまった。
さらに松原とプレイスタイルが被るのは、橋本至と立岡だ。
みちのくのイチローと呼ばれた橋本の打撃センスは抜群だった。
2軍から上がってくると必ずと言っていいほど結果を残すのだが、残念ながら長続きしない。
ピークはすぐに過ぎてしまい、すぐに1軍半程度の成績に終わってしまう。
そして、ソフトバンクから移籍してきた立岡も一時はレギュラーをつかみかけた、調子を維持することができず伸び悩んでいる。
松原はこんな先輩たちの負のイメージをかき消すことができるのか?
来年以降どんな大物外人助っ人が巨人の外野に割り込んでくるかもしれない。
FAで自ら勝ち取ったポジションを奪われてしまうかもしれない。
ドラフト1位の即戦力外野手が一気にスターの座をかっさらうかもしれない。
巨人の外野手の競争力の激しさは壮絶なんだ。
高校時代補欠、育成から這い上がった苦労人松原には、そんな壮絶な競争を勝ち抜いて巨人のレギュラーというドリームを是が非でも叶えて欲しいと願ってやまない。