阿部慎之助、内海哲也、山口鉄也の3人が契約更改に望み、全員浮かない表情で記者会見を行った。
第二期原政権の立役者となった3人が全盛期を過ぎ衰えが顕著になって来たことを実感させられる記者会見。
今こそ2016年ジャイアンツのスローガン「一新」の時が来たのかもしれない。
巨人の主力
阿部慎之助
阿部慎之助は、今年も年俸大幅ダウン。6600万円ダウンで推定年俸は2億6千万円。
阿部の今年の成績は打率310、ホームラン12本、打点52。
数字だけ見ると悪かぁ無いのだが、出場試合数は91。これでは評価することは出来ないだろう。
阿部はここ数年毎年自主トレの調整を失敗している。
今季は異例の超スローペース調整を行ってきたが、結果開幕に間に合わないどころか、前半戦を完全に棒に振ってしまった。
4番打者が開幕に合わせられないようでは、巨人の来季も怪しいだろう。
長年巨人を支えて来た阿部の価値は打てる捕手。その捕手の肩書がなくなった以上、打てなければ価値はない。
打撃だけに専念する環境はできた。来季二冠王に輝いた2012年当時の打棒を取り戻すことが出来るのか?出来なければ最悪・・・という勝負の年になるだろう。
内海哲也
提示された金額で判を押すつもりで来たと語った内海は、野球協約を超える2億円の減俸を受け入れ推定2億円でサインした。
今年内海は復活した。
2013年まで4年連続で二桁勝利を上げていた内海だが、2年連続で低迷。昨年は2勝に終わったが複数年契約を結んでいたため現状維持の4億円。
自ら5億円から4億5千万円の減額を希望した杉内と比較され大いに叩かれたが、今年はまずまずだった。
18試合に登板し9勝6敗、防御率3.94。最終登板で沢村に勝利を消されてしまい二桁勝利こそならなかったが過去2年に比べれば十分な活躍。
しかし昨年の現状維持が大甘だったため、今年はこの数字でも大減俸は仕方ないところだろう。
内海はまだ34歳。50歳まで投げた山本昌と比べるのもなんだが、老け込む年ではない。
とはいえ、昨年、今年のピッチングを見ているとピークは完全に過ぎている。
ただ元来球威でガリガリと押していく投手ではない。変化球のキレとコントロール、そしてランナーを出しても崩れない脅威の粘りが内海の持ち味。
球威が衰えても技術と精神力は衰えないはず。もうエースとしての活躍は誰も期待していない。ローテの5番手、6番手でひっそりとチームを支える存在になって欲しい。
山口鉄也
山口鉄也は今年も60試合以上に登板したことが評価され現状維持での契約となった。
とはいえ防御率は4.88。右打者に対する被打率は3割6分4厘とめった打ちにされた。右打者にはどこに投げても打たれる気がしたと、らしくない発言まで出てくるほど苦しかったのだろう。
あの絶対的セットアッパーだったぐっさんもさすがに働き続けて疲れている。
来季はソフトバンクから森福允彦が移籍してくる可能性があるが、森福も左のワンポイントがメイン。となればぐっさんとキャラが丸かぶりになってしまう。
てことはぐっさんの登場機会も減ってしまうかもしれない。
右だろうが左だろうが関係ない。ピンチになったらぐっさん、困ったらぐっさん。これが巨人の勝利の方程式。
来季は森福が来たとしたら、なんとか負荷を分散させて常にリフレッシュされている状態で投げさせてあげたい。
ぐっさんもまだ33歳。まだまだブルペンの柱はぐっさんしかいないから。