2016年のFA戦線もある程度選手の行き先が見えてきた。
糸井は阪神、岸は楽天、山口・森福は巨人、陽岱鋼は楽天orオリックス。
巨人移籍が濃厚のDeNA山口とソフトバンク森福は巨人に移籍して幸せなのだろうか?
過去の選手をランク付けしながら見てみたい。今回は1994年~2000年までの移籍組にトピックを充てる。
巨人へのFA移籍組
1994年~2000年
選手名 | 移籍前球団 | 評価 |
落合博満 | 中日 | A |
川口和久 | 広島 | C |
広沢克己 | ヤクルト | C |
河野博文 | 日本ハム | B |
清原和博 | 西武 | B |
工藤公康 | ダイエー | A |
江藤智 | 広島 | B |
ランキングは特A~Dまでの5段階評価。コストと活躍を考慮してつけてみた。
あくまでも個人的な感想なので気に入らない人はスルーしてくれ。
落合博満
落合の巨人での評価をAとしたのはちょっと甘いかもしれないが一応理由はある。
落合が巨人にFAで移籍した時、当時落合バッシングは酷かった。
FAは選手会が長い期間をかけて獲得した制度なのだが、落合はその選手会から離脱していた唯一の選手だった。
その選手がFAが採用された途端ここぞとばかりに行使するって?それおかしくね?と大きな批判を浴びた。
年齢も39歳になりピークはとっくに過ぎていた。しかし当時の巨人長嶋監督は、落合獲得に名乗りを上げた。
そしてその年伝説の10.8名古屋決戦。落合は大事な試合で存在感を見せつけ優勝に貢献した。
さらに翌年も3割をマークし年齢以上の存在感を見せてくれた。松井の成長にも大きな影響を与えてくれた落合。
筆者的にはA評価でいいと思っている。
川口和久
投手王国広島カープのローテーションの一角を形成した川口。
サウスポーが手薄な当時の巨人にとって最適なピースかと思われたが、先発として活躍することはなかった。
2年目はリリーフに転向し結果を残しメークドラマにも貢献。胴上げ投手にもなった。
とはいえ在籍4年で85登板。8勝13敗4セーブという数字を見れば良くてもC評価だろう。
広沢克己
ヤクルト黄金期の4番打者。野村ID野球のノウハウを持ち込んでくれると期待されたが巨人での5年間は納得出来るものではなかっただろう。
1995、1997にはホームラン20本以上を記録したが、主砲としては大いに物足りない数字。
引退後も広沢が巨人にいたイメージはほとんどなくC評価も仕方ない。
河野博文
日本ハムにドラフト1位で入団した河野だが、当時の日本ハムはBクラスが当たり前の弱小球団。
河野も目立った成績は残していないが、堅実な投手だった。
ぶっちゃけFAで取るほどの投手でもないかな?という印象だったが、移籍直後長嶋監督から原始人に似ているからゲンちゃんというとんでもないニックネームをつけられセットアッパーとして大活躍。
メークミラクルにも貢献し、巨人で全国区になることが出来た。
結局活躍できたのは1年目だけだったが、十分FAで獲得する価値はあったんじゃないだろうか?
清原和博
巨人にFAで移籍して最も苦しんだ選手は間違いなく清原和博だろう。
FA宣言後「縦縞を横にしてもいいから来て欲しい」と阪神タイガースから熱烈オファーを受けたが、最終的には長嶋監督の言葉を信じ巨人に入団。
1年目は32本のホームランを放ったが、打率は低く三振も多い姿にさらなる上のレベルを求められることもあった。
ペタジーニとのポジション争いに敗れベンチを温めるなど、清原にとって巨人生活は屈辱に満ちた日々かもしれない。
正式自体は十分残しているのだが、期待度の高さからみればB評価くらいなのではないだろうか。
工藤公康
工藤が巨人に来ると聞いた時、それはそれは興奮したことを今でも覚えている。
西武時代のあの憎たらしいくらいふてぶてしい態度で投げんこんでくる工藤の姿は、何年経っても頭から離れない。
あの工藤がまさか巨人に来てくれるなんて!
もちろん巨人にFA移籍したのは36歳。既にピークは過ぎていたが、あの工藤を巨人ファンの目線から見れるだけで嬉しかった。
移籍1年目から12勝を上げ、リーグ優勝に貢献。優勝請負人としての地位を盤石なものにした。
巨人時代の活躍、若手選手への影響度を考えれば文句なくA評価をつけたい投手だった。
江藤智
広島カープの主砲として実績を上げていた江藤智。
巨人にFA移籍後1年目から32本塁打を放つなど最強打線の一角を担った。
2年目にも30本塁打を記録し、完全に巨人の主砲として定着するかと思いきや、その翌年から一気に成績が下降。
巨人在籍最終年はホームラン0本と急激な衰えを見せてしまった。
実は江藤はハードワークで鍛え上げる広島カープに在籍しながら、練習嫌いで有名だったらしい。
才能だけで生きていける世界ではない。成績を維持できなかったのは自業自得なんだろう。ということでB評価にとどめたい。