北海道日本ハムファイターズからドラフト6位で指名された履正社の山口裕次郎投手が正式に入団を断った。
日本ハムもコレ以上の交渉は不要と感じたようで、これで入団はほぼ確実に無いだろう。
果敢に攻めた日本ハムのドラフト戦略と山口投手の信念を見て行きたい。
山口裕次郎投手
なぜドラフト上位にこだわるのか?
ドラフト上位とドラフト下位、プロ野球選手になれるという意味合いではどちらも同じ。
しかし待遇面では雲泥の差があるといってイイだろう。
ドラフト上位指名であれば、契約金も年俸も高く設定される。
さらに上位指名の選手のほうがプロ入り後、積極的に実戦で起用されるようになる。
これは球団の投資の差が違うのだから当然といえば当然。安く購入したモノよりも高かったモノを優先的に使うのは当たり前の話だ。
例えば巨人の江柄子裕樹がその典型例だろう。
昨年ファームで最優秀防御率のタイトルを獲得するなど2軍では先発の柱として活躍したが、1軍ではわずか1試合しか登板するチャンスはなかった。
そんな江柄子は2011年のドラフト6位。下位指名の宿命なのかもしれない。
高校生で入団拒否は生意気?
山口君は今時の若者らしく、眉毛をキッチリと手入れしてキリッとしたいい目をしている。
パッと見気が強そうな感じに見えるが、性格まではさすがに分からない。
とはいえ、日本ハムのスカウトはあの大谷翔平を口説き落としたその道の達人揃い。
そんな大人たちと対峙して一歩も引かない姿勢を見せ、初志貫徹した精神力はなかなかのものだ。
生意気そうにも感じるかもしれないが、プロで成功したいのならこれくらいの気の強さは無いとダメだろう。
どちらが悪い
この件は以前にもコメントしたが、どちらが悪いということはない。
日本ハムはプロ志望届を出した選手を指名しただけだし、山口投手は自身の信念を貫き社会人入りを決めただけ。
紳士協定だとかマナー違反だとかという声もあるようだが、どちらも正当なルールに基づいて動いただけなので双方とも責められる必要なんて無いだろう。
ただこれから社会人として活動する山口君は相当大変なのは間違いない。
プロ入りを拒否して上位指名を狙う選手というレッテルは、社会人生活でずっと付きまとってしまうだろう。
だが彼はそんな事は百も承知でプロ入りを拒否したんだと思う。
3年後のドラフトで、各球団が競合するような好投手に成長していることを楽しみに待っている。
山口裕次郎この名前は3年後必ず話題になるキーワードだ!