PGAツアーの公傷制度を利用して日本ツアーに復帰している石川遼が、復帰4戦目も好調なスタート。
9バーディノーボギーの63で単独トップ。
腰痛からの復帰後、強い石川遼の姿に完全に近づきつつあるようだ。
石川遼とゾーン
ビッグスコア
北海道の札幌GC輪厚コースで開催されているANAツアー。
44年という長い歴史を持つ大会で、北海道を舞台に実施される。
昨年はPGAツアーで苦しんでいた石川遼が優勝し、その勢いそのままに日本シリーズまで制した石川にとっては縁起のいい大会。
昨日初日のスコアが気になり、スマホをチェックしたところ韓国勢と重永アトムが8アンダーまで伸ばしているとの情報が入った。
うわっ、ビッグスコア出てるなぁ、遼くんはどれくらいまで伸びるかな?と思いながらも仕事に戻った。
そして業務終了後さらにスマホでチェックしてみたら、ものすごい数字が飛び込んできた。
石川遼9アンダーで単独トップ。
やっぱり本調子になってきた石川遼は、レベルが違う。
フェアウェイキープ率は43パーセントとかなり低かったみたいだが、そこからの精度が違う。
セカンドのアイアンと100ヤード以内のアプローチは世界レベルで、なんとパーオン率は100パーセントだったらしい。
これでドライバーがフェアウェイを捉え始めたら、一体どこまでスコアは伸びるのだろうか?
世界最小スコア
中日クラウンズで最終日58という驚異的なスコアをマークし、大逆転優勝を達成した石川遼。
この58というスコアは当時世界最小スコアとしてギネス認定されていた。
12バーディ、ノーボギーという神がかり的なスコアを達成した日の心境を石川はこう語っている。
なんか夢のなかでプレイしているような感覚でした。
これぞまさしくゾーンと言われる状況なんだろう。
集中力が極限まで高まり、普段なら出来ないようなプレイがいとも簡単に出来てしまう。
ドライバーは思い通りの位置に打てる、アイアンは理想通りの軌道を描く、入るかどうか微妙なパットはすべて入る。
こんな心境にならないと58なんてスコアはなかなか達成できない。
さすがに4日間ゾーンに入り続けることは出来ないとは思うが、初日好スタートを切った石川遼がまたどこかでゾーンに入り込む可能性は十分にある。
PGAツアーでは、まだこのゾーンに入る感覚は無いのだろう?
PGA未勝利という重圧、回りからの雑音、プレッシャーの厳しいコース、日本とは違い石川ばかりに注目されない環境。
様々な環境が石川のゾーン入りを邪魔しているのだろう。
トッププロでもゾーンに入り込む感覚は生涯に数回も無いのかもしれない。
もし石川遼が海外のメジャートーナメントでゾーンに入り込むことができたら、松山英樹よりも先にメジャータイトルを掴むことも出来るかもしれない。
まずは昨年のディフェンディングチャンピオンとして臨むこのANAオープンのタイトルを圧倒的な力でもぎ取って欲しい。