セ・リーグは、ほぼほぼ優勝が決まり、パ・リーグは未だ熾烈な優勝争いが繰り広げられている。
とはいえ、優勝を争っているのは、ソフトバンクと北海道日本ハムの2チームだけ。
他の球団は既にCSに向けた闘いになっているが、CSすら出場の可能性が無いチームはもはやタイトル争いしか興味が無い季節になってきた。
タイトル争い
中日時代の落合政権
落合といえば言わずと知れたタイトルゲッター。
三冠王3回は、王もバースも達成出来なかった偉大な数字。
その落合は監督になっても選手にタイトルを取らせるためには、それこそ手段を選ばなかった。
投手の場合、先発投手を中継ぎで登板させて最多勝のタイトルを取らせるなんて当たり前。
タイトルが選手を変えることを自身が一番知っていたからだろう。
確かにタイトルを取るのと取らないとでは大きな違いになる。
もちろん翌年の年収にも関わるが、それだけではない。
タイトルは一生ものになるのだ。
わかり易い例がつい最近まで開催されていたリオオリンピック。
オリンピックは、出場することに意義がある!という意見もあるが、やはりメダルを取ってこそ価値がある。
銅メダルでも取った選手は、一生メダリストを名乗れる。
しかし取れなかった選手は、ただオリンピックに出ただけの選手なのだ。
プロ野球もそう。
タイトルホルダーは一生一度だけのホームラン王で名前が通るが、取れなかった選手は単なる元プロ野球選手になってしまう。この差は限りなく大きい。
敬遠合戦は?
今年はセパ両リーグとも激しいタイトル争いになっている。
セの首位打者は巨人の坂本がトップだが、まだ安全圏とは言えない。
ホームランは筒香と山田の一騎打ち。
打点はトップは新井だが、その下にゴロゴロ強敵がひしめいている。
パの首位打者はロッテの角中がぶっち切り。
ホームランは西武と日ハムの外国人対決。
打点は中田がトップだが、まだまだ気を抜けない。
セのホームラン争いをしている両チームは、幸いCS争いをしているため敬遠合戦という図式はなさそうだが、パのホームラン争いは西武のメヒアと日ハムのレアード。
西武は既にCSも遠ざかっているため、ここは敬遠合戦があるかもしれない。
巨人の上原が、新人時代タイトル争いの敬遠に嫌気が差し涙を流したことがあった。
しかし、タイトルって取れる時に取っておかないと、次はチャンスが無いかもしれない。
巨人の坂本は最多安打のタイトルは取った経験があるが、打撃3部門のタイトルにはまだ手が届いていない。
この激戦をモノにしないと次いつタイトルのチャンスが回ってくるか分からない。
となれば、終盤の敬遠合戦はいたし方ないのかもしれない。
真っ向勝負で打たれてしまい、ライバルにタイトルを渡してしまう訳にはいかない。
落合監督が取った徹底的なタイトル重視の采配は、決して否定することは出来ないのかもしれない。