ここのところビッグイニングを作るようになった巨人。
ツーアウトから村田のソロで火が付き、ギャレットからクルーズ、そして長野が返し1点差。
さらにチャンスは続く。ここでひっくり返せれば・・・ボルテージが上がる東京ドームだったが、あっけない三振で火は消えてしまった。
火消し役になってしまったのは、代打の中井大介だった。
中井大介とは?
投手と野手
中井大介もイチローのように高校時代は投手としても活躍していた。
打者としての才能も非凡なものがあり、当時の高校生ドラフトで巨人に指名され、1年目からイースタンリーグで活躍。
翌年入団してきた大田泰示とともに、将来の中軸打者として期待されていた。
入団2年目には1軍に昇格し、広島戦で見事プロ初アーチを放つ。
そのホームランは、平成生まれの選手が始めて打ったホームランとなった。
しかし、それって何かの記録に残るような偉大な記録ではない。
中井大介という大型内野手が刻んでいく、数々の記録の第一歩となるはずだった。
んがしかし、それから中井は一軍で結果を残すこと無く、ついに入団9年目となってしまった。
ブレイクチャンス
そんな中井にもブレイクするチャンスはあった。
2013年ぽっかり空いていたセカンドに定着し結果を残すもケガで途中離脱。
するとその年のオフ、巨人は西武からイケメンセカンド片岡を獲得した。
首脳陣は、片岡が中井の刺激になってくれればという気持ちもあったのかもしれないが、経験、実績、容姿全てにおいて片岡に軍配が上がり、中井の出場機会は減っていく。
そして今年はその片岡を弾き出すようにクルーズも加入。もはや小粒な中井には一切声がかからない状態になってしまった。
でも、ここでもブレイクチャンスはあったはずだ。
そのクルーズもケガで離脱。そこは中井がポジションゲットするチャンスだったんじゃないのか?
残念ながらそのチャンスをモノにしたのはルーキーの山本。
中井に残された場所は、代打くらいしかなくなってしまった。
層の厚い巨人
層が厚い巨人でなければ活躍してるんじゃ?という人がよくいる。
しかし、層の厚い巨人で埋もれていた選手が他の球団で大活躍したケースは本当にあるのだろうか?
昨年北海道日本ハムに移籍した矢野にしても、移籍当初は活躍していたが最近すっかり影を潜めている。
結局巨人だろうが他の球団だろうが少ないチャンスをモノに出来ない選手は、ブレイクし切れず終わってしまうのだ。
層の厚い巨人のせいでなんて言い訳をしていてはいけなのが、厳しいプロの世界。
中井に残されたチャンスはあと何回あるのだろうか?もはやチャンスは残されていないのかもしれない。
だがまだ分からない。何事も最後まで諦めてはいけない。
今シーズンもあとわずか。
残された最後のチャンスこそ、中井の野球人生の最大のターニングポイントになるだろう。