阪神タイガースの藤川球児が1000奪三振を達成。
あのドクターKと呼ばれた野茂英雄よりも速いペースでの達成らしいが、主に中継ぎ抑えを中心としてきた投手にとっては偉大な数字だろう。
直球にこだわる続けた男の数字は、どこまで続いていくのだろうか?
火の玉ストレート
藤川球児の全盛期
あの伝説のJFKの中心にいたのは間違いなく藤川球児。
左の変速サイドスローのジェフ・ウイリアムズ、するどいフォークボールが印象的だった久保田。
しかし、常に真っ向勝負、火の玉ストレートと呼ばれた藤川の投球はまさに圧巻だった。
バッターがストレートを待っているところにストレートを投げても打たれない!ほど今までに見たこともないようなストレートを投げ込んでいた。
あの直球大好き清原和博が、これまで対戦した中で一番のストレートと絶賛したほどだから、その威力は凄まじい。
当時テレビで彼の投球をよく見ていたが、直球なのに変化をしているように見えた。
いわゆる糸をひくようなストレートではなく、キャッチャーミットに唸りを上げて飛び込んでいくボールはもう誰も投げることは出来ないだろう。
藤川のフォーシームの回転数は、速球派の松坂大輔やクルーンと比較しても多く、さらに回転軸が地面と平行に近かったらしい。
そのため浮力が増し、手元でスピードが落ちない脅威のストレートになったのだろう。
これからの藤川
残念ながら今の藤川のストレートには、火の玉のような威力は感じられない。
そりゃ、メジャーに行ってすぐにトミージョン手術を施し、日本の独立リーグでのプレーも経験し、既に36歳となった今全盛期の姿を求めるのは酷だ。
とはいえ、シーズン序盤のような先発投手への復帰もあまりして欲しくない。
やっぱり彼にはゲーム終盤、ここぞという時に出てきて欲しい。
そうあのLINDBARGのevery little thing every precious thingに乗りながら。やっぱりここが一番盛り上がる、彼のメインステージだと思う。
あの頃のような火の玉ストレートは戻らないかもしれないが、まだまだ経験と技術の差で阪神の中盤以降を支えてくれるはずだ。