衝撃・惨劇・絶望。
まさかの2年連続4連敗という悲劇的な負け方で日本シリーズは幕を閉じた。
数日前こんなネタを書いていた自分が情けなくなるほどの惨敗だった。
SMBC日本シリーズ開幕!巨人が下馬評を覆しSBを圧倒する5つの理由これほどまでに後味の悪い日本シリーズも記憶にない。論ずるに値しない。
果たして巨人に希望のくらいは見つけ出すことはできたのだろうか?
2020年日本シリーズ
2回続けての惨敗劇
1度負けた相手には2度と負けたくないのは人間の心理だ。
- なぜ負けたのか?
- 何が足りなかったのか?
- どうすれば次は一矢報いることができるのか?
1度負けた相手に対しては、悔しさをバネにとことん研究し、足りない部分を強化し、再び戦いの場に挑む。
ごく当たり前の話だ。
それでも同じ相手に対して同じ轍を踏んだしまうコトはよくある話。
かつて「400戦無敗」というキャッチフレーズを引っさげ来日したヒクソン・グレイシー。
そのヒクソンに真っ向から勝負を挑んだのは、日本プロレス界の至宝高田延彦だった。
高田の打撃とテクニックならばグレイシー軍団にも、もちろんヒクソンにも勝つ見込みはあるんじゃないか?
そんな格闘技ファンの淡い期待をヒクソン・グレイシーはたったの1ラウンドで打ち砕いてしまった。
いや、まだ1回だけじゃわからない。
相手の手の内はわかった。
弱点を研究し、強化しなおせば400戦無敗のヒクソンにだってやり返せるはずだろう。
しかし、2度目の対戦でも高田はヒクソンの牙城を崩すことは出来ず、同じく1ラウンドで散ってしまったのだ。
あの時の高田の姿を見て「マジで強い相手にはどんな対策を立てても敵わないのか?」
ヒクソンvs高田延彦の2つの戦いは、そんな絶望感と諦めという大人の振る舞いを皮肉にも覚えさせてくれた。
ソフトバンクとの差は何なのか?
野球ファンに限らず、多くのプロスポーツのファンは、自分の贔屓のチームが勝ったこと、贔屓の選手が活躍したことをその後の報道で閲覧するのが何よりも幸せだったりするものだ。
一方逆のパターン、つまり応援しているチームが負けようモノなら、ニュースもスポーツ新聞も見る気すらなくなるのがスポーツファンの心理。
しかし、オレはあえて普段から負けた時のネガティブな記事を見るようにしている。
もちろん見たくない気持ちは強いがあえて見ることにより、何か希望の光が得られることもあるからだ。
だが、2020年日本シリーズ後の巨人に対する論評は、どれもこれも辛口どころかペナントレースの優勝すら打ち消すほどの辛辣な言葉でつづられている。
ペナントレースでは、あれだけ原監督を絶賛してた人たちまでも見事に手のひらを返す始末だ。
一体ソフトバンクと巨人、どこにこれだけ圧倒されるほどの大差があったのだろうか?
- パ・リーグとセ・リーグの差なのか?
- DH制度なのか?
- チーム育成方針の差なのか?
- ドラフト戦略の差なのか?
- 個々の選手のフィジカルの差なのか?
- 監督の差なのか?
いやいや、そんなもんじゃない。
もうね、全部足りてないよ。全然。
先発投手、リリーフ投手、長打力、機動力、選手層・・・・
もうどれを取っても完敗death。
かろうじて勝負になっているのは鉄壁の守備力くらいなのだが、大事な大舞台になるとその守備力すらほころび始めるんだからそりゃ勝てるわけがない。
それほどまでに両チームには大きな格差がついていた。
ここまで圧倒的な差を見せつけられてしまうと、来年以降の日本シリーズはもはや罰ゲームでしかなくなってしまう。
ジャイアンツ愛
Yahoo!ニュースのコメント、Twitterのつぶやき、スポーツ新聞の解説者のコラム。
見れば見るほど悲しいほど批判だらけ。
もう、こんな思いまでしてオレはなぜ巨人ファンを辞めないんだ!
いっそ、巨人軍なんてものを捨ててしまえば、野球を見るのを辞めてしまえば、こんなツライ思いをしなくても済む。
今年の日本シリーズで野球ファンは卒業し、明日からはデビュー間近のNiziUの追っかけに転向します!!
でもね、本当にツラいのはたかがイチ巨人ファンのオッサンじゃないんだよ。
- 今年こそ日本一になって後進にキャプテンの座を譲ろうとした坂本勇人。
- 逆シリーズ男のレッテルを振り払いたかった丸佳浩。
- 二冠王で望んだ舞台なのに1本しかヒットを打てなかった岡本和真。
- もしかしたら最後の日本シリーズになるかもしれない菅野智之。
- 大事な舞台でリリーフとして全戦待機した戸郷翔征。
- 1、2番として全く機能しなかったナオマツコンビ。
- かつてダイエーホークス(現ソフトバンクホークス)からのドラフト1位指名を蹴って巨人に入った元木ヘッドコーチ
- そして、今年も日本一に導くことが出来なかった原監督。
選手、コーチ、監督が一番悔しく、そして苦しい思いをしているはずだ。
さらにこの重たい荷物は、来年以降ソフトバンクに雪辱を果たすことでしか降ろすことが出来ない重すぎる十字架だ。
すでに来年への雪辱に向けてチーム編成はスタートを切っている。
来年こそはこんな悔しい思いはしたくない。
来年こそは満面の笑みでシーズンを終える巨人の姿を見届けたい。
だからこそオレのジャイアンツ愛はコレから先も終わることはない。
最後にコレだけは言っておきたい。
例え日本シリーズに敗れたとしても、2020年コロナで混乱したペナントレースを見事に制した偉業が霞むことはない。