第4回WBC、侍ジャパンの運命の準決勝が近付いてきた。
対戦相手はUSA。ここを勝ち上がらなければ優勝はない。
先発には巨人のエース菅野が起用される。
打線は不調だった山田哲人が調子を上げ、日替わりヒーローが出現する最高の形になってきている。
しかしその中で唯一波に乗り切れない男がいる。青木 宣親。
ここからは負けたら終わりの一発勝負。調子の上がらない青木 宣親を小久保監督は先発で使い続けるのだろうか?
青木 宣親をどうする?
短期決戦
今回のWBC、メジャーリーガーはことごとく出場を辞退し、唯一メジャーリーガーとして参戦してきたのは青木 宣親。
今年でメジャー在籍6年目になる青木だが、ここまで20打数4安打と全く奮わない。
とはいえメジャーを知っている男、チームの支柱となる男。経験豊富な男を大事な大一番で外すという決断をすべきなのだろうか?
青木と言えば、日本で3回の首位打者に輝いた稀代のヒットマン。
メジャー移籍後も毎年2割8分以上の打率を残すなど実績は十分。
思い起こせば第2回WBCで、イチローが極度の不振に陥った。
予選リーグで調子が上がらないイチローは、サインも出ていないのに自ら送りバントを試みて、さらに失敗するほどの絶不調。
それでも当時のWBC監督を努めた原辰徳は、イチローの復活を信じ、イチローに賭けた。
その結果、あの野球史に残る決勝打が生まれた。
青木 宣親も我慢して使い続ければ、ココぞという場面で結果を出してくれるかもしれない。
やっぱり青木は外せないのか?
だが、残念ながら青木 宣親はイチローではない。
イチローは日本で次々と記録を塗り替えメジャーに移籍。
メジャーでもシーズン安打記録を塗り替えるなど殿堂入り間違い無しの実績を残している。
青木も確かに素晴らしいプレイヤーだ。とはいえイチローと比較するのはさすがにコクというものだ。
当時の侍ジャパンは、イチローが中心となったイチローのためのチームと言ってもいい存在。
今回の侍ジャパンは、青木中心に作り上げられたチームではない。
青木という存在は、若い選手で固められた中のエッセンス的な役割だ。
短期決戦では、調子の悪い選手の復調を待っている暇はない。
しかも代役候補の西武秋山は好調をキープしている。
侍ジャパンは長打力では敵わない。
筒香、中田という大砲はいるが、基本は繋げて機動力を活かすスモールベースボール。
繋がりを欠いてしまってはメジャーリーガーばかりのUSAには到底敵わない。
今の調子で試合に出続けることは青木も本意では無いのでは無いだろうか?
個人的には不調の青木よりも好調の秋山に賭けてみたい気持ちが強い。
小久保監督はどう判断するのか?運命の準決勝まであと少し。