FA最大の大物オリックス糸井嘉男は阪神タイガースへ、西武ライオンズの岸孝之は楽天ゴールデンイーグルスへ移籍が決まったようだ。
両球団とも最大の誠意と高待遇で持って迎え入れたが、いつも疑問に感じることがある。
背番号をわざわざ譲る行為ってありなのだろうか?
FA移籍と背番号
こだわりの番号
選手の背番号はもう一つの顔。長年身に付け中には車のナンバーまで自身の背番号と同じにするほどこだわっている選手もいる。
確かに大事なものだとは思うが、わざわざ現役の選手が譲るというのはどうなのだろうか?
落合博満が巨人にFA移籍した際、落合がこだわっていた背番号6は巨人の名手篠塚和典がつけていた。
落合は篠塚に敬意を表し、6を奪うことはなく60を背負うことで落ち着いた。
清原和博が巨人に移籍する時も、長嶋監督は永久欠番の3を譲っても良い!という発言をした。
しかし清原はミスターの背番号を奪うわけにはいかないと背番号5をつけることで落ち着いた。
イチローがニューヨーク・ヤンキースに移籍した時も、イチローがこだわる51番はヤンキースを長年支えたバーニー・ウィリアムスの番号だった。
そこでイチローはウィリアムスに敬意を払い、31番をチョイスした。
これがFAで移籍する選手の流儀なんじゃ無いだろうか?
特別扱い
今回糸井に背番号7を譲る予定なのは阪神タイガースの西岡剛。
2016年7月悪夢のアキレス腱断裂で現在は必死のリハビリ中。
しばらく戦線に復帰出来ないとは思うが、ショートで最高打率をマークした名選手。
そんな選手の背番号を奪うようなやり方は阪神タイガースとしてはどうなんだろう?
楽天も楽天だ。
2010年のドラフト1位左腕。今年はローテーションを守り抜き、勝ち越すことは出来なかったが規定投球回数を投げ抜き来季の飛躍が期待される投手。
そんな投手から背番号を奪うって、あり得ない気がするのだが。
阪神も楽天もこの時点でFA戦士を特別扱いしてしまっている。
現在チームに在籍している選手よりも上にして優遇する体制を敷いている。これでいいのだろうか?
FAで選手を補強するということは、今いるメンバーのうち一人は確実に弾き出される事になる。
FAで移籍した選手は、競争なんて無い。レギュラーポジションは確約されるからだ。
だからこそ、あまりにも特別扱いをしてしまうとチームに亀裂が生じる危険性がある。
既にチームに在籍しているメンバーは不満を感じ、新たに加入してくる選手も特別扱いにくすぐったさを覚えるだろう。
巨人が杉内に背番号18を用意した時、エースナンバーは空位だった。
FA移籍選手に対し背番号をもぎ取ってまで与えるのはあまり賛成できない。と言いながら桜井はトレード移籍の吉川に背番号取られたけどねw