西武岸孝之は地元愛で楽天へFA移籍を決断!争奪戦にすらならなかった


2016年FA市場の目玉の一人。西武ライオンズ岸孝之は、楽天イーグルスへの移籍を決断したようだ。

プロ入り通算107勝、二桁勝利を7度も記録している大エースを西武ライオンズは失うことになる。

来季の西武は変革の年になるだろうし、一方の楽天はこれで上昇気流に乗らなければイケない。

岸孝之が移籍

争奪戦

岸の年齢は31歳。プロ生活は10年間、まだまだ投げられる大型右腕だが以外にも争奪戦にすらならなかった。

巨人も阪神もソフトバンクもヤクルトも争う姿勢を見せず、かねてから噂されていた楽天にすんなりと移籍を決断した。

岸の中に西武残留か?移籍なら楽天という頭しか無かったのだろう。

宮城県仙台市出身で大学は東北学院大学。生粋の東北人。

震災で苦しんだ地元東北でプレイしたいという強い気持ちは、他の球団なんて寄せ付けなかったようだ。

やっぱり最後にモノを言うのは愛だよ!愛は世界を救うのだよ!

楽天のチーム事情

12球団で1番若いチームが楽天ゴールデンイーグルス。

球団創設当初は戦力不足に苦しんだが、徐々にチーム力をつけ2013年ついに頂点を極めた。

もちろん24勝0敗という神がかり的な活躍を見せた現ヤンキースの田中将大の存在は格段に大きかったのだろうが、震災後なんとか東北のチームを優勝させたい!という気持ちがチーム全体に漂っていた。

その思いが創設10年に満たない楽天イーグルスを日本一まで押し上げた。

だがここ数年、あの当時の楽天の姿は無くなっている。

このままBクラスが当たり前のチームになってしまうと、立て直すのは非常に難しくなるだろう。

チームを浮上させるには投手力の整備は不可欠。

いつまでも則本一人に頼っていてはいけない。そこで岸というピースは絶対に必要な存在だったのだろう。

IT企業

楽天は東北のチームという特徴もあるが、楽天の本職はIT。

楽天は軍事用のレーダーをどこよりも早く導入し、得意のITを駆使して選手のデータを分析している。

ITを利用した分析力は12球団でNo1だろう。

データを活かすも殺すもチーム次第。来年こそは楽天の分析力が実を結ぶのだろうか?

まだ足りない

大エース岸を獲得した楽天だが、優勝争いをしたいというのなら、ハッキリ言ってまだまだ全然足りない。

今年優勝した北海道日本ハムファイターズは、陽岱鋼がFAで移籍し、日本シリーズでMVP級の活躍を見せたアンソニー・バスとの契約更新も上手く行かないようだ。

とはいえ大きく戦力を落としてはいないため来年も優勝争いに加わりそうだ。

今年無残な大逆転を喫したソフトバンクは、ドラフトの目玉田中を獲得するなどリベンジの準備は着々と整っている。

この二強に割って入るには、岸一人の補強じゃ全然足りないだろう。

さらなる補強に走るのか?育成からの大化けに期待するのか?まだストーブリーグは始まったばかり。楽天の動きが注目される。