松山英樹がド派手な完全勝利を飾った裏側で、石川遼が予選を突破して50位という成績でフィニッシュした。
OHLクラシックは石川遼が参戦するアメリカツアーで今年最終戦。
何をやっても騒がれていた石川だが、流石に今は松山英樹の影に隠れる形になってしまった。
石川遼の現在地
PGAツアーに残留するためには?
石川遼は2016シーズンで腰痛を悪化させ、公傷制度を利用してのツアー参加。
今はとにかくポイントを稼いで、来季のシード権を獲得しなければならない。
前回のシュライナーズ・ホスピタル・オープンではわずか1打及ばずに予選落ち。
今回こそはと臨んだ2日目。カットラインギリギリで迎えた最終ホールで執念のパーパットをねじ込み予選を突破した。
最終日ようやくショットとパットが噛み合い、通算6アンダーまで伸ばした。
まだまだポイントは足りないが、この調子を維持できれば確実にポイントを積み上げられる。今はまだ我慢の時だろう。
光と影
松山と石川のライバル対決はジュニアの時から続いている。
先に輝いたのは石川遼。
ジュニア時代は飛距離もアプローチも全く叶わなかったという存在だった石川は、15歳でトーナメントを制覇し、一躍スターダムに登りつめる。
一方の松山はアマチュアとして少しずつ実績を積み上げ、2011年のマスターズでは日本人初のローアマチュアに輝いた。
しかしまだこの頃のスーパースターは石川遼。松山はまだ影に隠れた存在だった。
その光と影が入れ替わったのは、PGAツアー参加後。
2013年から本格的にPGAツアーに参戦した石川遼はなかなか結果のでない日々。
一方松山英樹は、石川遼がいなくなった日本ツアーで賞金王に輝き2014年からPGAツアーに参戦。そして参戦初年度からいきなり初優勝を飾る。
松山英樹はグイグイと世界ランキングをのし上がっていくが、石川遼はどんどん停滞していってしまう。
今やゴルフ雑誌の表紙は松山三昧。石川遼よりもゴルフ界のスターは完全に松山に移行してしまった。
ワールドカップ
そんな対称的な二人が次戦ゴルフワールドカップでタッグを組む。
絶叫調で向かうところ敵なし状態の松山と少しずつ昔の輝きを取り戻そうとしている石川遼。
石川にとっては今現在松山と比べられるのは心苦しいだろう。
だがここ数年辛酸を嘗め続けてきた石川にとっては大きなチャンスだろう。
今の松山と組めば二人で世界制覇を達成することも十分可能。
かつて伊澤利光と丸山茂樹のコンビでワールドカップを制覇したが、今回はそれ以来のチャンスかもしれない。
ビッグタイトルを松山と共に手にすることで自身をつけ、来年のPGAツアーで念願のツアー初優勝を掴み取ることが出来るかもしれない。
次戦のワールドカップは石川にとっては大きな意味を持つ戦いになるだろう。