中村紀洋は今何をしてるのか?生涯現役宣言で浪人生活はまだ続く


中村紀洋を表現する時「元○○」にどこの球団名を入れればイイのだろうか?

最終的には横浜DeNAなので元DeNAが正解なんだろうが、DeNAのイメージは殆ど無い。

やはり中村紀洋といえば元近鉄という表現がピッタリ合うだろう。

そんな中村紀洋は今何をしているのだろうか?

中村紀洋

渡り鳥

中村紀洋といえば近鉄バファローズ。それほど近鉄時代の中村はとてつもな輝きを放っていた。

猛牛いてまえ打線の中心となった中村紀洋は、右へ左へと豪快なアーチを描く。

バットをくるりと回す独特のバッティングフォームから次々とホームランを量産し、2000年にはホームラン王と打点王の二冠王に輝いた。

パ・リーグの和製大砲中村とセ・リーグの和製大砲松井は同世代のためよく比較されたものだった。

巨人という球団でエリート路線で優等生タイプだった松井に対し、髪の毛も茶髪にし近鉄の荒くれ者的イメージの中村はメディアにとって格好の的だった。

難しいボールを曲芸のようにホームランにしてしまう中村。甘い球をじっくりと待ち好球必打の松井。

スター性が合ったのは間違いなく中村紀洋の方だった。

しかし近鉄バファローズの身売り騒動から球団縮小問題へと発展した2004年。

ポスティング制度を利用してメジャーに移籍したあの年から中村紀洋の渡り鳥生活が始まる。

結局メジャーでは結果を残せなかった中村は、分配ドラフトで一時的に在籍したオリックスへ復帰。

しかしその年契約で揉める。そして1度目の浪人。

中日ドラゴンズのテストを受け、頭を丸めて反省した態度を見せた中村はテスト生として落合監督に拾われる。

一時は年俸5億円まで言った男が、まさかの年俸600万円まで落とされた。

だが中村はそこから這い上がりFA権を獲得。拾ってもらった中日に残ればいいのに楽天へFA移籍。

大方の予想通り楽天では結果を残せず戦力外通告。2度めの浪人。

そしてシーズン途中よもやの復帰でDeNAへ移籍。しかし中村はまたやってしまう。

中畑監督の采配に文句をつけ、2軍落ち。そのまま退団。そして3度めの浪人。

異端児、荒くれ者、だけど野球に対しては真面目な男中村紀洋は現在43歳となった。

生涯現役

今は少年野球の指導者として活動しているそうだが、まだプロからのオファーを待っているらしい。

退団してもう2年が経つ。年齢も43歳。体型もすっかりオッサンになり、現役の頃のパワーみなぎる感は無くなっている。

それでもまだ引退は決意できないらしい。

自分を曲げることが出来ない真っ直ぐな性格の中村紀洋は、いつまでオファーを待ち続けるのだろうか?

恐らく本人もNPBからのオファーの可能性がほぼゼロに近い事は分かっているのだろう。

だが不完全燃焼のままでは追われない。まだ戦力になれる自身が心の何処かにあるから辞められないのかもしれない。

中村紀洋が歩んできた野球人生、そして彼の性格からして指導者には向いてないかもしれない。

だからこそ生涯現役なんだろう。

万が一の可能性かも知れないが、夢を追い続ける中村紀洋はやっぱりいつまでも豪快な野球人生だ。