巨人がクライマックスシリーズのファーストステージで姿を消した。
息が詰まるような延長線。一体この試合はどこまで続くのか?と思われたが、DeNAは伏兵嶺井のタイムリーであっさりと点を奪う。
一方の巨人は駒不足で決め手がない。最後まで見せ場すら作れず終戦を迎えてしまった。
完全な力不足。言い訳のしようがない負けっぷりだった。
弱体化
深刻な駒不足
巨人はあの戦力でよく2位に踏みとどまったという声もあるようだが、まさにその言葉が身にしみるクライマックスシリーズだった。
ほんの2~3年前は誰もが羨むほどの分厚い戦力。控え選手の数名は他の球団に行けばレギュラーでクリーンアップを打てるんじゃないか?という選手をベンチに置いておける程の余裕があった。
しかし今回のクライマックスシリーズでは、レギュラーすら他の球団ではスタメンで出れないかも?ベンチ入りのメンバーなんてみんな1軍半レベル。
打線は一部の選手頼み。投手も一部の選手頼み。これでは苦戦は当たり前だ。
それを証明するかのように、今回のCSで打点を上げた選手は、全て一昔前の枢軸と呼ばれた選手。
初戦は長野のタイムリー、阿部のタイムリー、坂本のソロ。
2戦目は坂本のソロ、長野のタイムリー。
3戦目は阿部の2ラン、村田のソロ。
点を取れる選手が打線の中でこの4人しかいない。
しかも坂本と長野はある程度機動力も使えるが、村田と阿部は重戦車。
村田、阿部はランナーを返す役目は出来るが、チャンスメークしても返す人がいなければ打線としては繋がらない。
つまり坂本が出て、村田、阿部、長野で返す。コレ以外の得点パターンは柵越えしかない。全くバリエーションのない打線になっている。
手薄なブルペン
打線だけでなくブルペン陣の人材難も深刻だ。
短期決戦の接戦で頼りになる選手は、マシソン一人しかいなかった。
山口は経験でそこそこ抑えてくれてはいたが、3戦目の無失点はある意味ラッキー。ストライクを取るのに苦しんでいる姿は全盛期のぐっさんとは別人のようだった。
澤村もCSでは苦しい投球。
しかしまだ、マシソン、澤村、山口の3人は機能していた。それ以外の投手が接戦では頼りに出来なかった。
田原、戸根、宮國・・え?コレしかいないの?と思えるほどブルペン陣の層の薄さ。
先発ローテの大竹が内海の後を受け、なんとかゲームを作ってくれたから接戦になったが、大竹をベンチに入れてなかったら、序盤でゲームは終わっていただろう。
補強ポイントは?
残念ながら今の巨人はボロボロの状態だ。
何が足りないというピンポイントではなく、いろいろと足りない。
他球団からエースのグライシンガー、4番のラミレス、クローザーのクルーンとすべてのカードを全取っ替えして球団を再生させた2007年オフのような大補強が必要かもしれない。
4番が外国人助っ人で補強できれば、打線に大きな厚みが出来る。
クローザーを補強できれば、マシソン、澤村の負担を軽減出来る。
エースがもう一人入れば、誰か一人抜けてもローテは回る。
そして補強した選手が活躍している間に、若手を数名鍛え上げる事が出来る。
いま巨人に必要な補強は、チームを立て直すための大黒柱の大補強が必要だろう。