ソフトバンクはなぜ調整過程の松坂大輔を登板させたのか?


ソフトバンク松坂大輔の登板が各方面で話題になっている。

全盛期を知っている人達に取って信じられないような松坂のピッチング。

それより何よりプロのアスリートなのか?と思われるような緩んだ体型。

明らかにまだまだ調整過程に見えた松坂大輔。なぜソフトバンクはあえてあの状態の松坂大輔を登板させたのだろうか?

調整中の松坂大輔

球団の意向

松坂大輔の獲得に積極的と言われているのは、孫正義オーナー。

松坂のような華のある選手の最後の花道は、自分のチームで送らせてあげたいという思いがあるのだろう。

そんなオーナーを中心としたチームの経営陣の意向が反映された登板だったのだろうか?

さすがに3年12億円という大型契約を結んでいるのに、未だ一軍での登板すら出来ていない。

各球団実績を残せなかった選手に対して戦力外通告を次々と発表している最中、何もしないで年俸4億円を受け取るような選手をいくらなんでもかばいきれない。

一度でいいからどの程度の仕上がりなのか?一軍で投げさせてみたらどうなんだ?そんな思いも合ったのかもしれない。

純粋に戦力と見た?

それとも工藤監督は、松坂大輔が純粋に戦力になれると見たのだろうか?

北海道日本ハムファイターズに屈辱的な大逆転優勝を許し、チーム全体の士気が下がっている。

こんな状況を打破するためには、経験のあるビッグネームの力が必要。

かつて戦力にならなくても、ベンチに居るだけで存在感を発揮した松中信彦のようなオーラを放つ選手。

そんな役目として松坂大輔に期待がかかったのか?

実際の姿

しかし松坂大輔のピッチングを見たら、その全てが裏切られた。

球速だとか変化球だとかというレベルではない。そもそもストライクが入らないんじゃ、草野球レベル。

そもそもピッチング以前に、アゴ周りがダブついた顔、ブルンブルンと揺れる胸周り、ポヨンポヨンのお腹。

あんな体型でまともなピッチングが出来るわけがない。

調整不足、調整過程だったことは明らかに見て取れる。

右肘、右肩と故障しながらも必死にフォーム修正に取り組む松坂だが、36歳の身体は思いとはウラハラに全くついてこない。

右腕をかばうフォームは、下半身にも負担を与え、投げる度に臀部や足にハリが出ていたらしい。

下半身に不安があれば、走り込みやハードなトレーニングは出来ない。

そうなれば体型は緩む一方。間違いなく調整不足。

こんな状態を見て、通算224勝を上げた工藤監督が戦力になれるなんて思うはずがない。

工藤の目はそんな節穴ではないはずだ。

となれば、オーナーサイドの意向により今回の登板が実現したと考えるほうが妥当だろう。

しかし、このたった1イニングの登板が、松坂の野球人生を奪ってしまうかもしれない。それほど悲惨な内容だった。

こんな状況なんだから自ら身を引くべきだ!なんて意見もあるようだが、こんな終わり方をあの松坂大輔にさせてしまって本当にイイのだろうか?誰も後悔しないのか?

幸い契約はあと一年ある。もはや戦力なら無くてもイイじゃないか。

松坂大輔が心から納得できる姿に仕上げていく1年にすればイイ。

そしてどうしてもダメな時、納得しすべてを出し切った松坂大輔をみんなで祝福し送ってあげればイイじゃないか。