ソフトバンクホークスの最終戦に登板した松坂大輔。
消化試合なのに登板するだけで観客を集められるのは、もはや松坂くらいだろうが、これが本当に松坂大輔か?と目を覆いたくなるような惨状が繰り広げられた。
もはやクライマックスシリーズの戦力とは考えられないだろうが、このまま松坂は引退してしまうでは?と思ってしまうほどのピッチングだった。
松坂は引退してしまうのか?
まさかの5失点
2対0で迎えた8回、松坂大輔が約10年ぶりに日本のマウンドに復帰した。
もちろん全盛時の姿なんて求めていない。
メジャーに移籍し、肘の故障と戦い、日本に帰ってきた苦労したスーパースターは、どの程度回復しているのか?
それだけが注目だった。
しかし、期待とはウラハラに松坂は仕上がっているどころか、全く出来上がっていなかった。
右打者へのストレートはシュート回転で抜けていき、左打者へのストレートは、全て引っかかりデッドボールとワイルドピッチのオンパレード。
ストライクが入らない松坂に気を使い、全て真ん中にミットを構える細川の配慮も全く目に入らないようだ。
ボールは散らばり放題散らばり、苦し紛れのストライクを痛打される。もはや1軍レベルの投球ではなかった。
1イニングで奪われた得点は5点だが、5点ですんで良かったといえるほど、荒れた内容だった。
元々レッドソックスの上原やマリナーズの岩隈のようにコントロールで勝負するタイプではない。
球威とキレで勝負するタイプの松坂だが、ストライクを取るのに四苦八苦するようなレベルの投手ではなかったはずだ。
それが今の松坂はストライクを取ることすらままならない。
このままじゃ分厚いソフトバンクの投手陣に割って入る事など到底不可能だ。
3年契約
来季松坂は3年契約の3年目を迎える。
3年12億の大型契約だが、2年間は全く機能することが出来なかった。
来年は本当に勝負の年になる。
だがしかし、今日の松坂の姿を見る限り、ここから来年のシーズンが開幕するまでの約6ヶ月間に、魔法でもかからない限り12億の輝きを取り戻せるとは思えない。
となれば、あれだけの栄光を積み重ねてきたスーパースターは、自ら幕を引くという選択肢を選ぶ可能性もあるのではないだろうか?
いや絶対に諦めないで欲しい。まだ1年契約は残っている。
連投連投で疲れきった身体で登板した夏の甲子園決勝戦。
ボロボロの身体でまさかのノーヒットノーランを達成した奇跡の男松坂大輔がこんな無様な形で終わるはずがない。
まだ時間はある。オフの間もう一度身体をメンテナンスし、磨き直し、来季最後の輝きを見せて欲しい。
その輝きは12億円の価値があるはずだから。