北海道日本ハムファイターズが勝てば奇跡の大逆転優勝!という大事な一戦、しかし寸止めで食い止めたのは西武の岸孝之だった。
7回無失点の好投で勢いに乗っているファイターズ打線を零封。継投での完封勝利となった。
さて気になる西武岸孝之は、FA宣言をしそうな気配だが獲得に乗り出す球団はどこなのだろうか?
岸孝之
岸の経歴
岸孝之は、プロ野球選手育成専門学校と呼ばれる東北福祉大学ではなく、東北学院大学出身。
学生時代はライバル東北福祉大学をバッタバッタと退け、当時の自由獲得枠で西武に入団。
入団1年目から11勝の活躍を見せるが、新人王は田中将大に譲ることになる。
まぁ高卒で11勝しちゃうんだから新人王は仕方ないだろう。
さらに翌年も12勝を上げ涌井と並ぶエース級に成長する。
そして迎えた2008年日本シリーズ。7戦までもつれた死闘は巨人ファンのトラウマとなっていく。
2008年日本シリーズ
巨人は日本シリーズで全くと言っていいほど西武に勝てなかった。
辻の好走を産んだクロマティの緩慢プレイ、秋山のバク宙、デストラーデの連発、清原の涙などなど。
西武との日本シリーズは、巨人の悪夢の歴史だった。
そんな悪夢を振り払ったのが2002年。
松井秀喜はメジャー移籍直前、ストッパーの河原、一番清水と第一期原采配が冴え渡り、日本シリーズで始めて西武をスイープ。
もう西武アレルギーは無くなったと思っていたが・・・また同じような悪夢が。
2008年の日本シリーズ。
巨人は上原を中心に高橋尚、内海の両左腕と山口、越智と若手の救援陣。打線も小笠原、ラミレスを中心として盤石だったはず。
しかし西武の二人のエースに捻られることになる。
特に印象的だったのが第6戦。
3勝2敗と王手をかけて臨んだ東京ドーム。初回に3点を奪われ劣勢となるが、西武先発は帆足。
帆足なら終盤までに攻略できる!と思いかけた途端、出てきたのが岸孝之だった。
小笠原もラミレスも岸の緩急に面白いように翻弄され、そのまま逆王手をかけられてしまう。
そして最終戦、西武はもう一枚のエース涌井というカードを残していたが、巨人は接戦続きで越智と山口を酷使。
最終的に切り札を使い過ぎた代償か、越智が逆転を許し日本シリーズは敗退してしまった。
あの時の屈辱的な日本シリーズは今でも忘れられない。それだけ巨人は岸孝之に対して強いコンプレックスと憧れを抱いている。
FA移籍先は?
大学時代150キロ右腕として活躍していた岸だが、プロ入り後は球速が落ちてしまったそうだ。
しかし岸の140キロ前半のストレートは、150キロに見えるほどの切れ味がある。
そこに球速差30キロ以上のカーブが来るんだから打つ方は厄介。
昨年は故障の影響からか本調子ではなかったが、今年はしっかりと巻き返している。この姿を見たらまだ数年は活躍してくれるだろう。
地元の楽天が強く興味を示しているため、今のところ楽天が既定路線になるのかもしれないが、2008年日本シリーズの快投を見た巨人ファンからするとあんな投手がいてくれたらなぁという願望もある。
西武としても放出してはイケない人材なのは重々承知しているだろうから、引き止めに走ることは間違いない。
オフの大補強を明言している阪神も参戦するかもしれない。
今オフ岸孝之はどの球団を選ぶのか?大きな注目を集めるだろう。