今年は広島カープが9月10日に早々と25年ぶりの優勝を決め、約1ヶ月という長い消化試合が続く。
そんな消化試合を無くす目的もあり導入されたクライマックスシリーズだが、このシリーズが曲者だ。
2007年にセ・リーグでもクライマックスシリーズが始まったが、それ以降巨人は毎年CSに進んでいる。
つまり毎年3位以上になってる訳だが、それって本当にイイことなのだろうか?
消化試合の無い球団
CSの興行収入
2007年にセ・リーグでクライマックスシリーズが導入されてから、毎年CSに進出しているのは巨人だけ。
良く言えば毎年3位以上に進んでいるんだから、それだけ安定した成績を収めているとも言えるのだが、消化試合が無いため選手の育成の場が出来ない。
今年も一時は余裕で2位キープだったため、優勝決定後は消化試合モードだったが、気付けば2.5ゲーム差に3位のDeNAが迫ってきている。
となれば巨人はベストオーダーを組むしか無い。
特にクライマックスシリーズは、2位と3位では天と地ほど差があるからだ。
2位でCSに出場すれば、最大3試合ホームでのゲームになるが、その間の興行収入はすべてホームチームの独り占め。
入場料収入も放映権料も。
クライマックスシリーズともなれば満員が臨めるため、少なく見積もっても1試合あたり2億円程度。
3試合目までもつれてくれれば6億円の収入になる。
これは確実にゲットしなければいけない報酬なんだろうが、本当に必要なのかと疑問に思うこともある。
常勝巨人
一昔前は常勝巨人軍。V9時代の栄光。
なんて言葉がまかり通っていたが、今の若い世代は巨人が特別なんて誰も思っていない。
野球よりもワールドカップサッカーに夢中になる世代が中心なのだ。
ドラフトでの逆指名もなくなり、純粋なドラフト制度になった。
巨人よりお金持ちの球団も増えてきた。
となれば、読売ブランドと金だけでチームを強くするという時代では無くなっている。
もう常勝ではない。球界の盟主でもない。
となれば、育成に当てる年を作る必要もあるのではないだろうか?
昨年優勝候補の一角と期待されながら下位に沈んだ広島カープは、1年かけてチームを立て直し、見事に優勝まで導いた。
一昨年2年続けて最下位と底辺を味わったヤクルトは、チーム力をつけ一気に頂点まで登りつめた。
このまま2位死守のために現有勢力のまま戦っていたのでは、来季の希望は見えてこない。
今年ブレイクしたのは若き左のエースとなった田口だけ。
後はみんなピークを過ぎ、滅びゆく王国のようになっている。
今年の残りは後9試合しか無いが、この9試合を若き戦力達で2位キープに向け戦ったほうが、来季の希望になると思うのだが。。