去年の流行語にまでなったトリプルスリーの柳田悠岐が守備の際に骨折。
診断の結果右第四指末節骨骨折だそうで、復帰まで約6週間。
シーズン終盤に戻れるか?早くてCSあたりか?
どちらにしろソフトバンクは優勝争いに向けて、最も重要なピースを失ってしまったことになる。
柳田悠岐
日本一飛ばす男
ソフトバンクホークスからドラフト2位で指名され入団した柳田。
当時のドラフトの際、王会長から一番飛ばす男を指名せよ!という指令が出たらしく、その指示に答えたのが柳田だったそうだ。
そしてプロ入り後も体全体を使ったフルスイングを強制すること無く育て上げ、昨年の大ブレイクに繋がった。
王会長を中心としたソフトバンクの育成方針が見事に花開いたギータの大覚醒だった。
そんなギータだが今年はイマイチ成績が上がらない。
そりゃそうだ、各球団のマークが厳しくなり過ぎて、まともに勝負しないケースが増えてしまった。
現時点で打率306、ホームラン18本、盗塁23と去年より全ての分野で数字を落としているが、フォアボールは既に100個。
出塁率は首位打者の角中を上回っている。
ここまで勝負を避けられたら、ホームラン数や盗塁数は減少して当然だ。
トリプルスリーの難しさ
昨年二人同時に達成したトリプルスリーだが、過去プロ野球の歴史の中で山田・柳田を除くと達成者はわずか8人。
その中で2年連続達成した選手は一人もいない。
今年山田哲人がその歴史を塗り替えそうだが、柳田は今回の負傷が無くても厳しかっただろう。
それだけトリプルスリーは難しい。
3つの部門全ての調子が揃うのは、プロ野球生活の中でほんの一瞬だからなのかもしれない。
歴代の達成者を見るとその難しさが手に取るようにわかる。
例えば阪急から巨人で活躍した蓑田は、強肩強打の外野手だったが打率がなかなか3割に届かず苦戦した。
秋山の場合も打率がなかなか3割に乗らなかった選手。
ホームランはポンポン打つし、盗塁も楽々決めるけど、打率が・・・
そして晩年当時のダイエーホークスに移籍すると今度はホームランが打てなくなって来てしまった。
野村謙二郎は、ホームラン打者ではなかった。
俊足と巧打が売りの選手だったためホームランを狙うことはほとんど無かったのだろう。
シーズン30本以上を記録したのはトリプルスリーを達成した年の1度だけ。
金本は盗塁が伸びない選手。
ぶっちゃけ金本が盗塁していたイメージってほとんどない。
てゆーか、いつトリプルスリー達成したんだっけ?と感じるほど、金本といえば強打者のイメージ。
そして松井稼頭央は、ホームランが伸びない選手のパターン。
しかしメジャーに行く前は長打力に磨きをかけ、ホームラン数も増えていた。
がホームランが増えると逆に特徴だった盗塁が減ってしまっていた。
歴代の選手のように柳田がならなければいいが。
故障との闘い
今回守備で故障してしまった柳田だが、恐らくみんな感じているのは、あのフルスイングを続けていて身体が壊れないのか?という懸念。
本人はあのフルスイングが当たり前なのだろうから、特段問題は無いのだろう。
しかしソフトバンクには欠かせない選手なので、故障には十分気をつけて欲しい。
今年は他チームが敏感になり過ぎなくらい警戒してしまったため数字は伸びなかったが、ギータはまだ27歳。
来年以降再度トリプルスリーを達成するチャンスは必ずあるはずだ。
まずは今故障箇所をゆっくり休め、CSまでには戻ってきて欲しい。