阪神の藤浪晋太郎が初回に7失点という自己ワースト記録を更新しKOされた。
エースでも調子の悪い時はある。
巨人の菅野も9失点でKOされた試合もあるくらいなので、たまになら仕方ないが、ここまで安定感が無いともはやエースとは呼べなくなってしまう。
藤浪の苦悩
心の乱れ
一二塁間に打球が飛んだらピッチャーはベースカバーに走る。
これはプロならば習慣になっているはずだが、そんな当たり前のプレーすら出来なくなっている。
ベースカバーに入れなかった若きエースをベテラン福留がベンチで叱りつけたらしい。
こういううるさいオッサンはチームには貴重な存在だ。
だが藤浪はそんなベテランの叱咤激励に応えることが出来ない。
今年の成績は6勝10敗で防御率は3.48。
去年覚醒したはずのエースは今年なぜここまで苦しんでいるのだろうか?
大谷との比較
とかく比較されがちなのが同級生の大谷翔平。
大谷は打者との二刀流にもかかわらず160キロ台の速球をバンバン投げ込んでくる。
一方の藤浪も同じ右の本格派なのだが、今のところ藤浪には160キロは出せない。
投手専門なのに。
そんな見方をされてしまうのは非常に苦しいし、面倒くさいだろう。
大谷翔平がただ規格外なだけで、藤浪のストレートは間違いなく一級品。比べる必要など無い。
理想の形
藤浪と大谷の対談の中で藤浪は理想のピッチングという話をしている。
藤浪の理想は、取りたい時に取りたい形のアウトが自在に取れるようになることが理想の形と話している。
つまりノーアウト満塁ならピッチャーゴロでホームゲッツーとか、究極の形ならサードゴロでトリプルプレイだろう。
金子千尋のように27球で試合を終わらすというような夢みたいな理想ではなく、プロのローテーションピッチャーとしては現実的な理想の形を口にした。
これが彼を伸び悩ませているのだろうか?
プロ入り直後からローテーションに定着し、毎年二桁勝ち続けている藤浪。
んがしかし、人気球団阪神タイガースのエースという重圧は、高校を出たばかりの若者にはさすがに重すぎたのかもしれない。
まだ22歳の若者はもっと大きな理想を口にしてもイイ気がする。
完璧に打者をねじ伏せたい!とか大谷を超える170キロを出したい!とか。
いい意味で大人になり過ぎてしまったのかもしれな。
まだまだ若い。KOされることもあるしミスをしてドメさんに説教されることもある。
しかしこんなレベルで終わる投手ではない。
先発した試合全部勝って二桁勝利に乗せる!くらいの強い気持ちを持って、残りのシーズンに向かって欲しい!