リオオリンピックの男子テニス、錦織圭が再三のマッチポイントを凌ぎ準決勝へ進出した。
これで前回のロンドンオリンピックを上回るベスト4。
完全に世界のトップクラスに入り込んだ錦織圭は、何でここまで凄いのか?
世界のトップクラスになるには
男子テニスの壁
男子テニスは、日本人が世界のトップクラスで活躍するのは難しいのでは?と一昔前は言われていた。
女子は伊達公子や杉山愛が世界のトップレベルで活躍していた。
しかし、男子は松岡修造がウインブルドンでベスト8に入ったが、そこが精一杯の位置。
それ以上になる選手はなかなか出てこなかった。
一節には女子のプロテニスプレーヤーと男子のプロテニスプレーヤーでは母数が違いすぎるため、男子で上位に入るのは並大抵では無いんだとか。
確かにそうかもしれないが、そんな風説を物ともせずに一気に世界のトップレベルまで登りつめた錦織は、一体何をしたのだろうか?
世界で戦う意思
小学生の頃からあらゆる大会を総なめにしていた錦織は、通常なら日本の高校、大学へと進学して行く道を捨ていきなり渡米している。
わずか14歳という若さで。
この日本という小さな枠を飛び越え、いきなり世界を見ている姿勢が、今の活躍に繋がっているのではないだろうか?
世界で活躍するためにはあらゆる障害があるだろう。
言葉の壁、生活習慣の壁、レベルの差。
大人になってから海外に挑戦すると誰しもこの壁にぶつかる。
リオオリンピック、ゴルフの代表監督を勤めている丸山茂樹がまさにそうだった。
PGAツアーで3勝という実績をあげているが、丸山にとっては海外生活はストレスの塊だったらしい。
苦しい時、辛い時、自分の思いを言葉で伝えきれない。
細かいニュアンス表現できないため誰にも相談できない。
そんなストレスが世界を転戦して戦うと少しずつ蓄積していくらしい。
だが14歳からアメリカに渡った錦織は、そんなストレスとは無縁なのかもしれない。
さらにいきなり海外に行くと、海外の強い選手が当たり前のように近くにいる。
普段憧れていたような選手を日常のように見かける事で、トッププロに対する変なコンプレックスが無くなるのかもしれない。
以前野球の世界大会WBCで西岡がヤンキースのジーターを見て、思わず握手を求めてしまったらしい。
その姿を見てイチローだけがキレていた。
メジャーリーガーをリスペクトし過ぎるな。上から目線でナメてかかれ!とイチローは各選手に伝えていたんだとか。
日本人はどうしても海外の選手に対する引け目みたいなものがある。
錦織やイチローは、そんな思いは一切なく、全員自分と対等もしくはそれ以下という目で見れるのかもしれない。
さぁあと1つ勝てばメダル確定。2つ勝てば悲願の金メダル。
テニスでそこに辿り着けるのは、錦織しかいないだろう!