第98回全国高校野球選手権大会の甲子園練習で大分高校の女子マネージャーがグラウンドに入ろうとしたところ、関係者に制止され拒否されたようだ。
部員とともに一緒に頑張って掴みとった甲子園、部長さんはマネージャーも思い出になるからという思いの配慮だったようだが、その思いは儚く消されてしまった。
なぜ女子マネージャーは甲子園のグランドに立つことが出来ないのか?
女子マネージャーが甲子園へ
拒否された理由
日本高野連からの説明では「安全面の配慮」という事。
これを聞いて「硬球は確かに危ないからなぁ」と納得する人はどれくらいいるのだろうか?
確かに硬球は危険なのは間違いない。
デッドボールやピッチャライナーで、過去には不慮の事故が起きてしまったケースも有る。
普段から実際のプレーにふれている男子生徒なら最悪の事態を回避できる可能性が高いが、普段を野球をやっていないマネージャーの女子だと避けきれない危険がある。
それは単なる後付の理由だ。
そんな話をしだしたら、普段車を運転している男性は自転車に乗ってると事故に合いにくいが、そうでない女性は自転車の事故が増えると言っているようなもの。
事故なんて慣れてる人だろうが、慣れてない人だろうが、予期しないタイミングで発生するもの。
決して安全配慮が理由ではない。
単なる日本高野連という封建的な社会が、新しい文化の導入を受け入れられないだけだろう。
女子マネージャーの価値
女子マネと言えば古くは漫画タッチの浅倉南。
ここ数年では「もしドラ」。
今も昔も野球部の女子マネージャーは、社会にしっかりと認知されている存在になっている。
自分はプレーは出来ないけど、野球が好き甲子園へ行ってみたい!という女子の思いを叶えることが出来るポジションでもある。
実際、今回入場を拒否された大分のマネージャーへ「私がマネジャーになって甲子園に連れて行きます!」と中学校の答辞で宣言したらしい。
部員とともに3年間汗を流してきて、ようやく叶った甲子園出場。
なぜその場を共有させてあげることすら出来ないのだろうか?
テレビをつければいつも巨人戦がやっている。
男の子の子供の夢はプロ野球選手。
息子と一緒にキャッチボールをやりたい。
一昔前は、誰もが当然だと思ってたことが、もはや当たり前じゃなくなっている。
野球が一番の時代ではなくなっている。
これからの時代、野球ファンの裾野を広げ、多くの人達がみんなで楽しめるスポーツにするためにも、もっと頭が柔軟な広い視野を持った人達が高校野球を運営して欲しい。
次世代の高校野球、次世代のプロ野球を目指していかなければ、今後の発展は望めない。