巨人がDeNA戦同一カード3連敗の危機だったが、それどころか1996年のメークドラマを思いださせるような7連打で快勝した。
ここまでこだわっていた4番長野を外し、阿部慎之助を4番に据えた打線が見事に機能。
貧打に悩み続けた巨人だが、ここからメークドラマの再現はあるのだろうか?
メークドラマは再現できない
ジャイアンツ愛を貫き通すオレなのだが、やはり1996年のメークドラマ再現は相当難しいと感じている。
とても悲しいがその理由を書いていきたい。
大砲がいない
1996年といえば松井秀喜が入団4年目の年。
この年は松井が大ブレイクし覚醒し始めた年だった。
それまでは打率も3割には届かず、ホームランも20本前後。
確かに高卒としてはまずますの成績だったが、まだ物足りなさが残っていた。
しかし入団4年目ついに覚醒した松井は打率314、ホームラン38本、打点99とついに大爆発。
松井の覚醒と同時にチームも勢いに乗ったといえる年だった。
そんな松井クラスの対応は、残念ながら今の巨人には見当たらない。
斎藤雅樹がいない
オレ的巨人の絶対的エースは斎藤雅樹。
斎藤は1996年16勝4敗で防御率2.36。
今振り返るとこの年が斎藤がエースとして活躍した最後の年になった。
もちろん今年斎藤以上のピッチングを見せる菅野はいるのだが、絶対的なエースになってほしいという願望も込めて。
エースはいるがもう一人
当時斎藤以外にもエース級がもう一人いた。
それはバルビーノ・ガルベス。
ガルベスといえば審判にボールを投げつけた暴力外国人的印象しかないかもしれないが、この年斎藤とならぶ16勝をマークしている。
マイコラスがシーズン当初からいればなぁ・・・という話なのだが。
広島に隙がない
当時の広島は打線の勢いで首位に立っていたが投手陣には不安を抱えていた。
がしかし、今の広島の投手陣はまずまず充実している。
キャリアハイの活躍を見せる野村、と昨年の防御率トップのジョンソン、さらに200勝を達成したばかりの黒田。
もしここにマエケンがいたらと思うと恐ろしいような投手陣だ。
監督が違う
メークドラマという造語を作り出し流行語まで導いたのは、ご存知ミスター長嶋茂雄。
まだ大丈夫、逆転できる、メークドラマを起こそう!とずっと言い続けていたのは長嶋監督自身。
いや無理でしょ・・・という雰囲気も流れていたが、あれよあれよと勝ち続け、気がつけば長嶋監督のタクトに乗るように一気に優勝まで辿り着いた。
由伸監督が悪いわけではなく、冷静で表情を表に出さないタイプの由伸監督と感情豊かで表現が前面に出る長嶋監督は真逆のタイプ。
チームがお祭り騒ぎになるように乗せる事が出来るのは、後者のタイプというか長嶋茂雄にしか出来ない芸当だったのかもしれない。
回りが下ろせない
昨年まで混セと呼ばれ今年も続くのでは?と言われてきたが、なんてことはない今年は広島がぶっちぎり状態。
巨人がようやく1つ勝ち越したが、それ以外のチームは借金生活。
セ界の貯金を広島が独り占めし、1強5弱状態になってしまっている。
どのチームも不安を抱えている状態のため、今の広島を引きずり落とす程の力がないのが現状なのだ。
以上のような理由から、メークドラマは相当厳しいのは理解している。
しかし、まだ一縷の望みある限り、ジャイアンツ愛を信じ、力の限り応援を続けていきたい!