10/18DeNAベイスターズ戦。
先発の畠が好投を見せ、7回まで5-0とリードを広げながら、7回に梶谷にまさかのグランドスラムを食らいあり得ない大逆転負け。
今シーズン最悪の引きずる負け方ではあるが、マジック対象チームの中日が破れ優勝マジックは7となった。
キツイ負け方ではあるが、まぁこの時期でよかったと思うしかない。
2020年シーズン巨人は2連覇へとまっしぐら。
数年前の停滞期を乗り越え2年連続優勝を狙えるチームまで登りつめることができたのは、何よりも広島カープから丸佳浩という選手を獲得できたからなんだと今更ながら強く感じている。
丸佳浩という優勝請負人
カープ恐怖症からの脱却
巨人が優勝を狙うためには、兎にも角にも芯まで沁みついてしまったカープ恐怖症から脱却するコトが何よりも必要だった。
2017年、昨年25年ぶりにセ・リーグを制覇した広島カープは、まさに絶頂期を迎えていた。
田中、菊池、丸、鈴木、エルドレッドと並ぶ強力打線。
投手陣はジョンソン、薮田、野村、大瀬良、岡田、中継ぎ以降は一岡、ジャクソン、今村、中崎。
先制してもアッサリと逆転され、先制されると一時は追いつきそうになるがいつのまにか突き放される。
当時のカープの選手たちは、5点くらいリードされていてもみんな余裕の表情を見せ、ゲームの終盤に本当に試合をひっくり返してしまう。
この年対カープの対戦成績は巨人の7勝18敗。
翌年もいいようにカープにやられた巨人、対戦成績は7勝17敗と2年続けて10個もの貯金を広島カープに献上してしまった。
特にマツダスタジアムでの対戦成績は目を背けるほどひどく、ぶっちゃけマツダで勝てる気がしないほどカープ恐怖症は完全に巨人の背中を覆いつくしていた。
そんな最強カープの中でも、最も巨人にプレッシャーを与えてきたのは丸佳浩だった。
打ち取れないと感じた選手
2017年、2018年の丸佳浩は、神がかっていた。
際どいコースには一切反応せず、甘い球はすべて打ち返される。
正直、どの投手が出ていっても打ち取れる気がしないほど丸佳浩は完璧に覚醒していた。
コレまで長くプロ野球を見てきたが、絶対打ち取れないなぁと感じた選手はごくわずか。
- 阪神のランディ・バース
- 全盛期の落合博満
- 阪神時代全盛期の金本知憲
体制を崩して三振を奪うような姿をほとんど想像することが出来ず、打ち損じてポップフライになってくれることを祈るしかない。
丸佳浩はそう思わせるほどのオーラをまとっていた。
しかし、2018年オフ、その丸佳浩がFA制限するというニュースが舞い込んできた。
マジか?あの丸佳浩を巨人が獲得できれば、待望の左の大砲を得られるだけでなく、カープの黄金時代を崩すキッカケになるかもしれない。
千載一遇の大チャンス、ここを逃してしまったらまたしばらくカープの後塵を拝することになるかもしれない。
だが、巨人のFA交渉は迅速だった。
この年、西武の浅村、オリックスの西という大物もFA宣言をしたが、巨人は二人の大物に見向きもせず丸佳浩に一本勝負を仕掛けたのだ。
コレまで巨人は数々の選手をFAで獲得してきたが、丸佳浩ほど巨人に希望を与えてくれた選手はいなかった。
思えばあの時丸佳浩を取れていなかったら、昨年から今年にかけての巨人の大躍進は間違いなく達成できなかっただろう。
完全に抜けたカープ恐怖症
2019年開幕戦の相手は広島カープ。
しかもカープの本拠地マツダスタジアムからのスタートとなった。
過去数年、カープにボコボコにやられていた巨人は、開幕戦もエース菅野で敗れカープ恐怖症から抜け出すことはできなかった。
だがしかし、2戦目、3戦目とカープに連勝することが出来た巨人は、次第にカープ恐怖症から脱却していく。
カープに去年までの強さがない。去年までのイヤミなほどの粘りを感じない。
そう、敵としてはあれだけイヤだった丸佳浩が巨人の中心にドッカリと座っていてくれるからだ。
岡本が打てなくても、坂本の調子が落ちても、いつもそこには丸がいる。
どこが痛い、あそこが悪い、一言も泣き言を吐かない健康優良児丸佳浩は、常に巨人となり回り続けてくれている。
2020年、ついにカープとの対戦成績で勝ち越しを果たし、完全にカープ恐怖症からの脱却を果たすことが出来た。
丸佳浩には感謝の言葉しか見当たらない。
本当にジャイアンツに来てくれてありがとう。
ただ、一つだけ・・・今年の日本シリーズはさすがに本来の姿を見せて欲しい。
今年こそは、巨人が誇る、坂・岡・丸の黒い三連星のジェットストリームアタックがソフトバンクにうなりを上げて決まって欲しい。