巨人の優勝マジックは8。
優勝が目前に見えてきたこの時期に、長年巨人の扇の中心を守り続けてきた小林誠司が1軍から外れ2軍で調整となった。
国内FA権取得まであとわずかという時点での2軍降格。
この時期に入れ替えかぁ。
小林の去就が気になる。
巨人小林が2軍降格、岸田行倫が1軍合流へ(日刊スポーツ)#Yahooニュースhttps://t.co/yJNM56RuxW— ピカタロウ@副業システムエンジニア (@piccataro) October 17, 2020
果たして小林誠司は来年巨人のユニフォームを着ているのだろうか?
小林誠司の去就
正捕手の概念を覆した原采配
長年、強いチームには名捕手がいるというのがコレまでのプロ野球の定番とされていた。
- ヤクルト全盛期を支えた古田
- 落合中日の要になった谷繁
- 西武黄金時代を支えた伊東
- 3連覇を含む巨人黄金時代を支えた阿部
- 弱小南海を優勝に導いた野村
- 巨人V9を支えた森
キャッチャーは正捕手1人でなければイケない。
その概念を一気に崩したのが2019-2020の原ジャイアンツ。
2019年巨人は西武から炭谷銀仁朗を獲得し、主に小林・炭谷・大城の3人でスタメン捕手を入れ替えた。
- 小林 68試合
- 炭谷 41試合
- 大城 30試合
2020年は大城が打撃面で大きく成長したことを受け大城がメインでマスクをかぶっている。
- 大城 60試合
- 炭谷 31試合
- 小林 6試合
- 岸田 3試合
キャッチャーは固定した方がイイと言う古い考えは捨て去り、柔軟に起用するのが原采配。
- 投手との相性
- 相手先発投手のバッティングの相性
- 連戦の疲労
もちろん大城が阿部慎之助クラスの打撃を見せるようになったら大城に固定するのかもしれないが、今の現状を見ると今年から来年くらいまでは、先発投手に応じてスタメンを入れ替える形を取るのではないだろうか?
となれば守備面では格段に優位性を持つ小林にもチャンスがあるように見えるが、シーズン終盤のこの時点で岸田と入れ替えられるということは、小林の現時点の順位はキャッチャー4番手という立ち位置なんだろう。
てことは、2021年ケガをしていないピンピンの小林誠司が2軍でくすぶるコトになってしまう。
飼い殺しをしないチーム方針
身体には何の問題もないのに、2軍で小林誠司をくすぶらせるというのはチームにとって何のプラスにもならない。
相変わらず打撃面は向上する気配は全くないが、鬼のような強肩と守備力に関しては圧倒的力を持っている小林。
侍ジャパンの代表にも選ばれ、世界大会も経験している経験豊富な名キャッチャー。
まだまだ活躍できる可能性は多分に秘めている。
巨人は、今年積極的にトレードを行っている。
- 楽天ウィーラー ⇔ 巨人池田
- 楽天高梨 ⇔ 巨人高田
- ロッテ香月 ⇔ 巨人澤村
- 巨人田中 ⇒ 楽天
以前ならば他球団で活躍されたら困る、いわゆる飼い殺し状態の選手で溢れていたが、今は他球団で活躍できる場があるなら積極的にトレードする方針に切り替えている。
「プロ野球選手は限られた年数の中での個人事業主」
原監督はこう語り、くすぶっている選手の活躍できる場を探すこともまで組織編成に組み込んでいるのかもしれない。
ずっと2軍に置いておくのなら、小林誠司をトレードに出す可能性は非常に高くなっていることは紛れもない事実。
有事の際を考えると出せない選手
とは言ってみたが、ぶっちゃけ小林誠司がいなくなるとチーム的には非常に困るのである。
キャッチャーは非常に危険なポジション。
今年は幸い大城も炭谷も無傷で1軍に帯同しているが、どちらからが大ケガで戦列を離れた時、第3キャッチャーに大きな穴が出来てしまう。
大城・炭谷・岸田・小林の次に続くのは、田中貴也を楽天に放出してしまったため、ルーキーの山瀬慎之助ということになる。
星稜高校で奥川とバッテリーを組んだ期待の強肩捕手だが、さすがに1軍で使うにはまだまだスキルも経験も実績も不十分。
山瀬はあと1~2年は2軍で経験を積んで、後々1軍で勝負という立ち位置の選手。
いきなり小林と同レベルを求めるのはさすがに無理ゲーすぎるだろ。
今年巨人が他チームを引き離している要因の一つは、レベルの高いキャッチャーが3人控えていること。
他チームはレギュラーキャッチャーと第二キャッチャー以降のレベル差が大きいが、巨人はどのメンツが出てきてもレギュラーと同等の能力を発揮する。
その優位性が一人でもケガをすることで奪われてしまうのは危険すぎるのだ。
とはいえ、みんな健康に乗り切ってしまったら、やっぱり小林があぶれることになる。
しかも女性人気も抜群のイケメンがいなくなるのは集客面でも痛いところ。
果たして、小林誠司は来年どのチームにいるのだろう?