ひらすら首位広島を追いかける巨人の主砲坂本勇人が、天才的なバッティングを見せた。
元々インコース打ちは天才と呼ばれるほどの捌きを見せていたが、インコース低めを逆方向にホームランって、さすがに始めて見た気がする。
一時は調子を落としていたがこれで打率は323。広島の背中は遥か彼方だが神山田哲人の背中はしっかりと見えてきた。
坂本勇人の成長
華々しいデビューから苦悩の日々
ドラフトのハズレ1位で巨人に入団した坂本だが、当時の巨人のショートに絶対的存在がいた。そう二岡智宏。
長打力も有り、守備範囲も広い二岡は巨人には外せない存在だった。
んがしかし、やってしまったモナ事件。
山本モナとのラブホ不倫事件は、爽やかなイケメン二岡はのイメージをボロボロに打ち砕いてしまった。
その年二岡が負傷で離脱し開幕からショートの定位置を確保していた坂本だが、まだ荒削り状態だった。
もし二岡がまだ巨人に残っていたら、レギュラー争いをしていたはずなので、すっぽり定位置にハマることは出来なかったかもしれない。
坂本はデビュー当時から持っている男だったのだ。
3年目には打率3割を記録し、6年目には最多安打のタイトルを長野と分け合った。
このまま右肩上がりに伸びていくのか?と思われたが世の中そんなに甘いモノじゃない。
翌年から打率は低迷し、3年続けて2割台。坂本はこの程度の選手で終わってしまうのか?
ここ数年巨人ファンは一線を越えられない、ストイックな恋愛ドラマのようなモヤモヤ感を坂本に感じていただろう。
キャリアハイへ
そんな坂本を変えたのは何と言ってもプレミア12。
侍ジャパンに選ばれた坂本は、トリプル3の山田、柳田や最多安打記録を作った秋山と一緒にプレーし、自分に足りなかったいろんなヒントを見つけたらしい。
自分と同世代の才能に触れることで、ようやく己の才能に火がついたようだ。
今年は真夏になってもアーリーワークをルーティーンとしてコツコツとこなし、着実に成績を上げている。
日本一のショートは間違いなく坂本勇人。
今年こそこの天才にもう一つ勲章を掲げて欲しい。
ターゲットは首位打者一本。
キャリアハイを達成し、神山田哲人をオーバーテイクしてくれることを心から願っている。